問題
Ⅲ-5 作業速度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 作業ペースのうち動作の速度は、努力、熟練、作業場の条件によって影響されない。
② 作業ペースは、正常作業ペースと平均刺激ペースに大別される。
③ 正常作業ペースとは、平均的な作業者が十分な監督のもとで普通に努力して作業するときの作業ペースをさしている。
④ 正常作業ペースの具体的な例として、荷物を持たないで平坦な道を真直ぐに1時間4.8kmで歩行する人の足の速さがある。
⑤ 平均刺激ペースとは、習熟した作業者が刺激給制制度のもとで集中して作業するときの平均的な作業ペースである。

解答
正解は 1 になります。
作業速度の考え方と評価
作業速度は、現場の生産性や効率を左右する重要な要素です。
作業者がどのくらいの速さで作業を行うかは、「努力」「熟練」「作業環境」などさまざまな要因によって決まります。
作業速度の適正さは、標準作業速度やレーティングなどの基準を用いて評価されます。
各選択肢の詳細解説
① 作業ペースのうち動作の速度は、努力、熟練、作業場の条件によって影響されない。
この記述は不適切です。
作業速度は、作業者の努力や熟練度、作業場の環境や条件など、さまざまな要因によって大きく影響を受けます。
例えば、同じ作業でも熟練者と初心者では速度が異なりますし、作業場が狭かったり照明が悪かったりすれば、作業速度も落ちます。
また、作業者の体調や気分、疲労度も速度に影響を与えます。
したがって、「影響されない」という記述は明らかな誤りです。
② 作業ペースは、正常作業ペースと平均刺激ペースに大別される。
この記述は正しいです。
作業ペースは大きく分けて「正常作業ペース」と「平均刺激ペース」に分類されます。
- 正常作業ペース:平均的な作業者が、普通の努力で作業する際のペース
- 平均刺激ペース:作業者が刺激(インセンティブや監督など)を受けて、やや速めに作業する際のペース
③ 正常作業ペースとは、平均的な作業者が十分な監督のもとで普通に努力して作業するときの作業ペースをさしている。
この記述は正しいです。
正常作業ペースは「標準作業ペース」とも呼ばれ、平均的な作業者が、通常の作業条件下で、普通の努力をして作業する場合のペースを指します。
これは作業時間の標準化や生産計画の基準となります。
④ 正常作業ペースの具体的な例として、荷物を持たないで平坦な道を真直ぐに1時間4.8kmで歩行する人の足の速さがある。
この記述も正しいです。
「1時間4.8kmで歩く速さ」は、作業速度評価の基準(ビドーの基準)としてよく用いられる例です。
これは正常作業ペースの具体的なイメージとして適切です。
⑤ 平均刺激ペースとは、習熟した作業者が刺激給制制度のもとで集中して作業するときの平均的な作業ペースである。
この記述も正しいです。
平均刺激ペースは、作業者がインセンティブ(刺激)を受けて、集中してやや速めに作業を行う場合のペースです。
刺激給制(出来高払いなど)を導入した場合に見られる作業速度です。
まとめ:問題の要点
- 作業速度は、努力・熟練・作業環境など多くの要因によって影響される。
- 作業ペースには「正常作業ペース」と「平均刺激ペース」があり、それぞれ基準や特徴が異なる。
- 「作業速度は努力や熟練、作業場の条件に影響されない」という記述は誤りであり、最も不適切な内容である。
感想
今日も正解でした。
2問目以降、見なくても正解!ってくらいにわかりやすかった(笑)
平均刺激ペース、よく知らなかったのですが納得です。そりゃ出来高制だよ、って言われたら頑張っちゃいますよ!!
[fit_preset-blog_card id=”blog_card-is-preset1″ type=”in” post=”646 ” title=”関連記事” img_url=”https://lec-design.com/wp-content/uploads/2024/12/image-16.png”]ここでも似たような感想書いているなあ(笑)
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