平成25年度 経営工学部門 Ⅲ-4PR含む
問題
III-4 稼働分析に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 連続観測法とは、対象とする原材料、部品又は製品の加工順序で示される物の流れに従って加工の稼働状態を連続的に観測する手法である。
② ワークサンプリング法は、確率・統計理論に基づいて観測回数と観測時刻を決めて観測を行い、観測項目の比率を推測する手法である。
③ 稼働分析を行う目的の1つに、より細かい分析が必要となるような問題のある個所を発見することがある。
④ 稼働分析の観測に入る前に、対象となる職場の関係者に十分な説明を行い、普段どおりの作業で行ってもらうことが重要である。
⑤ 瞬間観測法による分析の場合、測定経路はサンプリングごとに同じ経路を使用して観測する。
解答
正解は 1 になります。
稼働分析とは
稼働分析とは、工場や事務所などの作業現場で、人や機械がどのように働いているかを調べる方法です。この分析によって、作業の効率を上げたり、問題点を見つけたりすることができます。
各選択肢の解説
① 連続観測法(不適切な記述・正解)
この記述が最も不適切です。正しくは以下のようになります:
連続観測法は、特定の作業者や機械の稼働状態を一定時間連続的に観測する手法です。物の流れに従って観測するのではなく、特定の対象を継続的に観察します。
② ワークサンプリング法(正しい記述)
ワークサンプリング法は、統計的な手法を使って作業の状態を調べる方法です。
- ランダムな時間に観測を行います。
- 観測回数を増やすことで、より正確な結果が得られます。
- 例:1日に100回ランダムな時間に観測し、作業中の割合を調べる。
③ 稼働分析の目的(正しい記述)
稼働分析には様々な目的がありますが、問題のある箇所を見つけ出すことは重要な目的の一つです。
- 例:ある工程で作業が滞っていることを発見し、詳しく調査する。
④ 稼働分析前の説明(正しい記述)
分析を行う前に、作業者に説明することは非常に重要です。
- 目的:作業者の不安や誤解を取り除き、普段通りの作業を観察するため。
- 内容:分析の目的、方法、結果の使い方などを説明します。
⑤ 瞬間観測法の測定経路(正しい記述)
瞬間観測法は、ワークサンプリング法の一種で、決められた経路を歩きながら観測を行います。
- 同じ経路を使用することで、観測の一貫性を保ちます。
- 例:工場内を決められたルートで歩き、各ポイントで作業状況を記録する。
まとめ
稼働分析には様々な方法があり、それぞれに特徴があります。以下に主な分析方法をまとめます:
分析方法 | 特徴 |
---|---|
連続観測法 | 特定の対象を継続的に観察 |
ワークサンプリング法 | ランダムな時間に観測を行い、統計的に分析 |
瞬間観測法 | 決められた経路を歩きながら観測 |
稼働分析を行う際は、目的に応じて適切な方法を選択することが重要です。また、作業者の理解と協力を得ることで、より正確で有用な結果を得ることができます。
この分析結果を基に、作業の効率化や問題点の改善を行うことで、生産性の向上につながります。
感想
このあたりは過去問でもありましたね。
こちら↓だったり。
こちらにも。
しかしながら、ワタクシ今日の問題は外してしまいました。
何度も繰り返し復習することが大事ですね・・・。
作成するだけではなく、いい復習法を考えないといけませんな。