平成27年度　経営工学部門　Ⅲ-1PR含む

問題

III－1　生産方式に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① モジュール生産方式は、多種類の部品をその形状、寸法、素材、工程などの類似性に基づいて標準化し、システムの柔軟性を確保しつつ、類似性に注目して生産性の向上をねらった生産方式である。

② 製品の品種ごとに生産量をまとめて複数の製品を交互に生産するのは、ロット生産である。

③ オーダエントリー方式とは、生産工程にある製品に顧客のオーダを引き当て、製品の仕様を選択又は変更する生産方式である。

④ 製番管理方式とは、製造命令書を発行するときに、その製品に関するすべての加工と組立の指示書を準備し、同一の製造番号をそれぞれにつけて管理を行う方式である。

⑤ 生産座席予約方式とは、受注時に、製造設備の使用日程・資材の使用予定などにオーダを割り付け、顧客が要求する納期どおりに生産する方式である。

正解は　1　になります。

この問題は「生産方式」に関する知識を問うもので、5つの選択肢の中から最も不適切な記述を選ぶものです。

モジュール生産方式は、部品をモジュール化して標準化し、効率的かつ柔軟に製品を生産する方法です。この方式では、複数種類の部品をあらかじめ組み立てておき、それらを組み合わせることで多品種少量生産に対応します。また、リードタイム短縮や生産性向上が期待されます。

しかし、問題文の記述には誤りがあります。「類似性に注目して生産性の向上を狙う」という部分が不適切です。モジュール生産方式は「類似性」ではなく、「標準化」と「モジュール化」によって効率化を図るものです。

ロット生産とは、一定量ごとにまとめて製品を生産する方法であり、製品切り替え時に効率が低下することがあるものの、生産管理がしやすくなる利点があります。問題文の記述はこの定義に合致しており、正しい内容です。

オーダエントリー方式は、顧客から注文を受けた後に仕様を決定し、生産工程に反映させる方法です。この方式は顧客ニーズへの対応力が高く、柔軟なカスタマイズが可能です。問題文の記述も正確であり、不適切な点はありません。

製番管理方式では、生産指示書や加工指示書などに同一の製造番号（製番）を付けて管理します。この番号によって、生産履歴や進捗状況を追跡可能になります。問題文の記述はこの定義と一致しており、正しい内容です。

生産座席予約方式は、生産設備や資材の使用スケジュールを事前に予約し、それに基づいて受注した製品を計画的に製造する方法です。この方式は資源利用効率やスケジュール管理を重視しますが、問題文の記述もその特徴と一致しており、不適切な点はありません。

この問題では、「最も不適切なもの」を選ぶ必要があります。各選択肢について検討した結果、① モジュール生産方式 の記述が不適切であることがわかります。この選択肢では、「類似性」に基づくという誤った説明が含まれており、本来のモジュール生産方式とは異なります。

本日も正解でした。

それもそのはず。たまたま先日、この↓問題を見ていたので。

誤り方も同じですもんね。

しかしこれ、同じのばかりだと間違っている文章を正解として認識してしまう危険が・・・・。

まあ、きっと大丈夫ですがね！！