問題

Ⅲ-7 次のうち、人-機械分析に関する説明として最も不適切なものはどれか。

① 人-機械分析では、機械の表示画面などの人と機器との情報が正確で敏速に取り交わされる接点を対象としている。

② 人-機械分析では、連合作業を行う複数の人や機械を同時に組み合わせて解析するため、対象の作業や状態を同じ時間軸上に図示することがポイントである。

③ 人や機械の稼働率を向上させるためには、機械の休止中に行っている人の作業内容を分析し、内段取りの時間短縮を図ることが有効である。

④ 複数の人が協同して機械を使って作業する場合、人-機械分析においては組作業の分析を行って、作業者間の作業分担や作業順序を再検討することが重要となる。

⑤ 人と機械が行う連合作業が繰り返し行われるとき、作業サイクルの標準時間は作業者の習熟効果を考慮して再検討する必要がある。

解答

正解は 1 になります。

人-機械分析に関する問題の解説

経営工学は、効率的なシステムやプロセスを設計・改善するための学問であり、その中でも「人-機械分析」は重要なテーマです。今回は、技術士試験の問題を題材にして、「人-機械分析」に関する基礎知識と選択肢の解説を行います。


人-機械分析とは?

人-機械分析は、人と機械が協力して行う作業プロセスを効率化するために用いられる手法です。この手法では、人と機械それぞれの動きを時系列で記録し、不稼働時間(手待ち時間や無駄な動き)を削減します。

主な目的

  • 作業者と機械間の連携効率向上
  • 機械稼働率や生産性向上
  • 作業者負担軽減

具体例

例えば、自動車工場で1人の作業者がロボットアームを操作して部品組み立てを行う場合、人とロボットアーム(機械)の動きを記録し、どちらかが待っている時間(不稼働)を削減する方法を検討します。

代表的なツール

  • Man-Machineチャート(M-Mチャート): 人と機械それぞれの動きを時系列で記録し、不稼働時間を可視化します。

選択肢ごとの詳細解説

選択肢①

「人-機械分析では、機械の表示画面などの人と機器との情報が正確で敏速に取り交わされる接点を対象としている。」

  • 解説: この記述は「HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)」に関する内容です。HMIは、人と機械が情報をやり取りする仕組み(例:操作パネルや警告ランプ)について設計・検討する分野であり、人-機械分析そのものとは異なります。
  • 不適切な理由: 人-機械分析は「動き」や「タイミング」に焦点を当てた分析手法であり、「情報伝達」(HMI設計)はその範囲外です。そのため、この選択肢は不適切です。

選択肢②

「人-機械分析では、連合作業を行う複数の人や機械を同時に組み合わせて解析するため、対象の作業や状態を同じ時間軸上に図示することがポイントである。」

  • 解説: この記述は正しい内容です。
    人-機械分析では、「時間軸」を使って、人と機械それぞれがどんな動きをしているかを可視化します。この手法はMan-Machineチャートなどで表現されます。
  • ポイント: 同じ時間軸上に図示することで、不稼働時間や無駄な動きを特定できます。

選択肢③

「人や機械の稼働率を向上させるためには、機械の休止中に行っている人の作業内容を分析し、内段取りの時間短縮を図ることが有効である。」

  • 解説: この記述も正しい内容です。
    内段取り」とは、作業中断中に行われる準備作業(例:工具交換など)です。この時間を短縮することで、人や機械の稼働率向上につながります。
  • ポイント: 内段取り改善は、生産性向上手法として広く活用されています。

選択肢④

「複数の人が協同して機械を使って作業する場合、人-機械分析においては組作業の分析を行って、作業者間の作業分担や作業順序を再検討することが重要となる。」

  • 解説: この記述も正しい内容です。
    複数人で協力して行う場合、それぞれの役割分担や順序が適切でないと無駄が生じます。そのため、人-機械分析による改善は重要です。
  • ポイント: 組作業(チームワーク)の効率化も、人-機械分析で扱われるテーマです。

選択肢⑤

「人と機械が行う連合作業が繰り返し行われるとき、作業サイクルの標準時間は作業者の習熟効果を考慮して再検討する必要がある。」

  • 解説: この記述も正しい内容です。
    習熟効果(学習曲線)は、繰り返し作業によって効率が向上する現象です。標準時間設定にはこれも考慮されます。
  • ポイント: 標準時間設定には習熟効果だけではなく、多くの場合一定条件下で設定されます。

まとめ:問題解答と要点

正解:①

選択肢①は、「HMI設計」に関する内容であり、人-機械分析そのものとは異なるため、不適切です。

問題要点

  1. 人-機械分析は、人と機械それぞれの動きを時系列で記録・可視化し、不稼働時間削減や効率向上につなげる手法。
  2. 主なツールとしてMan-Machineチャート(M-Mチャート)が用いられる。
  3. HMI設計(情報伝達)は別分野であり、人-機械分析には含まれない。

感想

今日も正解でした。

このあたり、だいぶ理解してきましたね。

過去問にもありました。

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しかしこの過去問を探すときにアクシデントが。

過去問にあった!って覚えてるのになぜか「人-機械分析」というキーワードで出てこない。

何と過去問では「人−機械分析」でした。

そう、ハイフンが違います。全角か半角か。

今回のタグには全角、半角ともにつけております。

過去問にも全角ハイフンのタグを追加しました。

これで検索もバッチリ!