問題

Ⅲ-5 以下の工程図は, 3部品(A, B, C)を接着剤で貼り合わせて製品を完成させる職場において, 製品工程分析を行った結果である。工程図に関する次の記述のうち, 最も不適切なものはどれか。

① 部品AとBとCは, それぞれ貯蔵されている。

② 部品AとBとCの搬送は, まったく同じタイミングで実施されているとは限らない。

③ 部品AとBとCを接着した後, 搬送されるまで待たされる。

④ 接着された製品は搬送され, 品質検査を受ける。

⑤ 完成した製品は貯蔵されるが, 貯蔵中に接着剤を乾燥させる意味も含む。

解答

正解は 4 になります。

問題の背景と全体像

この問題は、JIS Z 8206:1982で規定された工程図記号を用いて、3部品(A, B, C)を接着して製品を完成させる工程を分析します。
各選択肢の妥当性を判断するために、工程図記号の正確な理解が求められます。

工程図記号の基本(JIS Z 8206:1982)

記号名称意味
加工形状や性質を変化させる作業(例:切削、接着)
運搬物や情報の移動
貯蔵原材料や製品の保管
D滞留工程間の待機(意図的/非意図的)
数量検査数量や個数の確認
品質検査性能や外観の確認

↓は過去問解説で使用した図です。

各選択肢の詳細解説

① 部品AとBとCは、それぞれ貯蔵されている

  • 適切性: 適切
  • 解説: 各部品の起点に「▽」記号があります。これは貯蔵を意味し、生産ラインに投入される前に保管されていることを示しています。

② 部品AとBとCの搬送は、まったく同じタイミングで実施されているとは限らない

  • 適切性: 適切
  • 解説: 各搬送経路が独立しているため、必ずしも同期している必要はありません。
    実際には、部品Aが先に搬送され、B/Cが後から合流する非同期生産も可能です。

③ 部品AとBとCを接着した後、搬送されるまで待たされる

  • 適切性: 適切
  • 解説: 接着作業(○)後、次の搬送(→)までの間に(D)の滞留記号があります。
    生産ラインでよく見られる現象です。

④ 接着された製品は搬送され、品質検査を受ける

  • 適切性: 不適切
  • 解説: 工程図に品質検査を示す記号(◇)が存在しないため、検査工程の存在を仮定することは誤りです。
    JIS規格では検査工程がある場合は必ず明示する必要があります。

⑤ 完成した製品は貯蔵されるが、貯蔵中に接着剤を乾燥させる意味も含む

  • 適切性: 適切
  • 解説: 貯蔵(▽)記号は単なる保管を意味しますが、○がついているため保管中の化学反応として扱われる場合があります。
    厳密には乾燥工程を別途示すべきですが、実践的な解釈として許容される記述です。

まとめ:技術士試験の重要ポイント

正解:④

誤りの核心
工程図に明示されていない検査工程を想定している点が誤りです。
JIS規格では検査工程がある場合は必ず明示する必要があります。

試験対策のポイント

  1. 記号の厳密な理解:加工(○)、運搬(→)、検査(□/◇)の区別を正確に把握する。
  2. 存在しない工程の推測禁止:図にない作業は「存在しない」と解釈する。
  3. 実務知識の活用:特殊貯蔵(▽)や滞留(D)を正しく理解する。

感想

工程図記号!!

まあまあ出てきますね。

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こないだ、工程図記号を書こうとしてとっさに出てこなかった・・・・。

まだまだ勉強不足ですね。