問題
Ⅲ-22 致命的故障などの発生が好ましくない事象について、発生経路、発生原因、発生確率を分析するための図表として、最も適切なものはどれか。
①

②

③

④

⑤


解答
正解は 2 になります。
問題の背景と全体像
この問題では、致命的事故などの発生が好ましくない事象について、その発生経路、原因、発生確率を分析するために最適な図表を選ぶことが求められています。
画像には5種類の図表が示されており、それぞれの用途や特徴を正確に識別することが重要です。
各図表の識別と用途
図① 親和図法
- 特徴: 親和図法は新QC七つ道具の一つであり、バラバラな言語データを親和性によって分類・整理し、問題の全体像や構造を把握するために使用されます。
- 用途: 問題解決や課題整理。例えば、会議で出た意見や顧客の声をグループ化してテーマを明確化する際に活用されます。
- 適切性: 致命的事故の発生経路や原因分析には不向きです。
図② フォールトツリー分析(FTA)
- 特徴: FTAは特定の事象(例:致命的事故)が発生する原因を論理的に分解し、ツリー構造で示します。
論理ゲート(AND/OR)を用いて複数の原因がどのように組み合わさるかを視覚化します。 - 用途:
- 発生経路: 複数の原因がどのように組み合わさって結果に至るかを示す。
- 発生確率: 各原因の確率を組み合わせて全体の確率を算出する。
- 適切性: 致命的事故の発生経路、原因、確率を分析するために最適な図表です。
→ 正解
図③ アローダイアグラム
- 特徴: アローダイアグラムは新QC七つ道具の一つであり、プロジェクト管理や工程管理で作業順序や依存関係を示すために使用されます。
矢印で各作業間の関係性を視覚化します。 - 用途: 作業手順やプロジェクト進行管理。例えば、製造工程で各作業間の依存関係を明示する際に活用されます。
- 適切性: 致命的事故の分析には不向きです。
図④ マトリックス図
- 特徴: マトリックス図は新QC七つ道具の一つであり、項目間の関係性や対応付けを整理して表示します。
行と列が交差するセル内に情報を記載します。 - 用途: 要求品質と設計特性の対応付け(例:QFD)などに使用されますが、事故原因や経路分析には不向きです。
- 適切性: 致命的事故の分析には不向き。
図⑤ 系統図
- 特徴: 系統図は新QC七つ道具の一つであり、大きな目的から小さな手段へと段階的に枝分かれさせて展開する図法です。
目的達成への手段を具体化するために使用されます。 - 用途: 問題解決や改善活動で「目的」に対する「手段」を整理し体系化する際に使用されます。例えば、新製品開発で必要な手段を具体化する際に活用されます。
- 適切性: 致命的事故の発生確率や経路分析には不向きです。
まとめ:技術士試験の重要ポイント
正解:②
図②で示されているフォールトツリー分析(FTA)は、致命的事故など好ましくない事象について、その発生経路や原因を論理的に分解し、それぞれの発生確率を計算するために最適な手法です。
FTA(フォールトツリー分析)の特徴と活用方法
- ツリー構造: 論理ゲート(AND/OR)で原因と結果を分解。
- 定量評価: 各原因の発生確率から全体事象確率を算出。
- 応用範囲: 安全設計、リスク管理、故障解析。
感想
これは一瞬わかりませんでした。
でもいろいろ記憶を辿っていくとああ、そういえばってことで正解。
こちらの問題と似ていますもんね。
新QC七つ道具、そこそこ出てきますね。
あんまり得意ではないんだよなあ・・・・。