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平成29年度 経営工学部門 Ⅲ-9

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目次

問題

Ⅲ-9 作業管理における「改善と標準化の活動」に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 徹底的にムダを排除し、付加価値作業のみで構成されている工程・作業を設定する。

② 工程の現状や作業要素を「見える化」する。

③ ムダ・問題点を顕在化させ、その原因を追究する。

④ ムダが排除された工程・作業を維持・管理できるようにする。

⑤ ムダが排除された工程・作業を維持するために、作業当事者の理解はなくても問題ない。

解答

正解は 5 になります。

作業管理における「改善と標準化の活動」の概要

作業管理における「改善と標準化の活動」は、現場のムダや問題点を明らかにし、効率的で安定した作業を実現するための基本的な取り組みです。
改善とは、現状の作業や工程を見直し、ムダや問題点を排除してより良い状態に変えていくことを指します。
標準化とは、改善された作業方法や手順を誰でも同じように実施できるようにルール化・文書化し、組織全体で共有・定着させることです。

この2つは車の両輪のような関係にあり、現場力の強化や生産性向上、品質の安定、属人化の防止など、さまざまなメリットをもたらします。


各選択肢の詳細解説

① 徹底的にムダを排除し、付加価値作業のみで構成されている工程・作業を設定する。

この選択肢は正しい内容です。
改善活動の目的は、ムダ(不要な作業や動作、待ち時間など)を徹底的に排除し、付加価値を生み出す作業だけで工程や作業を構成することです。
これにより、生産性や品質の向上が図れます。

② 工程の現状や作業要素を「見える化」する。

この選択肢も正しいです。
「見える化」は、現状の工程や作業内容、問題点を数値や図表、情報として可視化することです。
これにより、どこにムダや問題があるのかを把握しやすくなり、的確な改善につなげることができます。

③ ムダ・問題点を顕在化させ、その原因を追究する。

この選択肢も正しいです。
改善活動では、まずムダや問題点を明らかにし(顕在化)、その根本原因を追究します。
原因が分かれば、効果的な対策や改善策を講じることができます。

④ ムダが排除された工程・作業を維持・管理できるようにする。

この選択肢も正しいです。
改善した内容を一時的なものにせず、継続的に維持・管理することが標準化活動の重要なポイントです。
作業手順書やマニュアルを作成し、定期的な見直しや教育を行うことで、改善成果を定着させます。

⑤ ムダが排除された工程・作業を維持するために、作業当事者の理解はなくても問題ない。

この選択肢が最も不適切です。
標準化や改善活動を現場に定着させるためには、実際に作業を行う当事者の理解と納得が不可欠です。
現場の理解や協力がなければ、標準化された手順が形骸化したり、守られなくなったりします。
また、現場の声を反映させることで、より実効性の高い改善や標準化が実現できます。
従業員の参加と理解は、継続的な改善文化の醸成にもつながります。


標準化・改善活動の流れ

現状把握・見える化
  ↓
ムダ・問題点の抽出
  ↓
原因追究・改善策立案
  ↓
改善の実施
  ↓
標準化(手順書・マニュアル作成)
  ↓
現場教育・定着化
  ↓
定期的な見直し・継続的改善

まとめ:問題の要点

  • 改善と標準化は、現場のムダや問題点を排除し、効率的で安定した作業を実現するための基本活動。
  • 「見える化」や原因追究、改善の維持・管理は正しいアプローチ。
  • 標準化を定着させるには、作業当事者の理解と協力が不可欠。
  • 「作業当事者の理解はなくても問題ない」という考え方は大きな誤りであり、現場の納得と参加がなければ改善・標準化は形だけになりやすい。

感想

標準化や改善の問題は今までも多く出てきましたが。

この形式は過去問にありませんでしたね。

しかしながら今日の問題は簡単。

現場の理解を得ずに突き進んだら大変な目に遭いますからね!!

私も過去にいろんなことがありましたが。

それは日記形式とかで書いていっていいのかもしれませんねえ。

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