目次
問題
Ⅲ-29 次のa~eの条件及び下表に示す設備投資案のもとで次のうち、最も有利な投資方策はどれか。
【条件】
a. 複数の設備を選択することができる。
b. 設備はレンタルにより借り、1年後には返却する。
c. 設備の借入費用に対して500万円まで投資できる。
d. 利益は、売上収益から仕入原価、その他の経費を差し引いたもので、設備の借入費用だけは引かれていない。
e. 期間は1年間とする。
案 | 設備の借入費用(万円) | 利益(万円) |
---|---|---|
A案 | 85 | 130 |
B案 | 100 | 140 |
C案 | 180 | 285 |
D案 | 220 | 320 |
E案 | 290 | 465 |
① A,B,E案を選択する方策
② A,C,D案を選択する方策
③ B,C,D案を選択する方策
④ C,E案を選択する方策
⑤ D,E案を選択する方策

解答
正解は 4 になります。
設備投資案評価の基本
設備投資案の評価では、限られた投資予算(この問題では500万円)を使って、複数の設備案を組み合わせ、最も高い利益を得られる組み合わせを選びます。
このような問題は「ナップサック問題」と呼ばれ、限られた資源(予算)の中で最大の効果(利益)を得るための最適化手法として広く使われています。
問題の条件整理
- 複数の設備案を組み合わせて選択できる。
- 各設備案には「借入費用」と「利益」が示されている。
- 借入費用の合計が500万円を超えない範囲で選択する。
- 利益は設備借入費用を差し引く前の金額なので、選択した案の利益合計が最大になる組み合わせを求める。
最適な組み合わせの検討
各選択肢ごとに、借入費用の合計と利益の合計を計算し、条件を満たしつつ利益が最大となるものを選びます。
① A,B,E案
- 借入費用合計:85 + 100 + 290 = 475万円(条件クリア)
- 利益合計:130 + 140 + 465 = 735万円
② A,C,D案
- 借入費用合計:85 + 180 + 220 = 485万円(条件クリア)
- 利益合計:130 + 285 + 320 = 735万円
③ B,C,D案
- 借入費用合計:100 + 180 + 220 = 500万円(条件クリア)
- 利益合計:140 + 285 + 320 = 745万円
④ C,E案
- 借入費用合計:180 + 290 = 470万円(条件クリア)
- 利益合計:285 + 465 = 750万円
⑤ D,E案
- 借入費用合計:220 + 290 = 510万円(条件オーバー、選択不可)
図表:各選択肢の比較
選択肢 | 借入費用合計(万円) | 利益合計(万円) | 条件クリア |
---|---|---|---|
① A,B,E | 475 | 735 | ○ |
② A,C,D | 485 | 735 | ○ |
③ B,C,D | 500 | 745 | ○ |
④ C,E | 470 | 750 | ◎(最大) |
⑤ D,E | 510 | 785 | × |
まとめ:問題の要点
- 設備投資案の組み合わせは「ナップサック問題」として最適化する。
- 予算(借入費用合計)が500万円以内で、利益合計が最大となる組み合わせを選ぶ。
- 最も有利な投資方策は「C案とE案を選択する方策」であり、利益合計は750万円となる。
感想
驚きました。
昨日の問題と一緒じゃん??問題間違ったか?と思いました。
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よく見たら問題の内容が違ったので安心。
今日の問題の方が、昨日の問題よりも過去問に近い。
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この手の問題、解きやすいな。好きかもしれません。
あ、でも目的が違った。
問題を解くのがゴールではなく、この知見を生かし実務で役立てる方向に持って行かないと!!