平成29年度 経営工学部門 Ⅲ-30

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問題

Ⅲ-30 ある投資案における初期投資P(現在価値)の3年後の価値(終価)に関する計算式として、最も適切なものはどれか。なお、資本の利率はiとし、複利で計算をするものとする。

① P×(1+i)³

② P+3i

③ P×(1+3i)

④ P×(1+2i)

⑤ P×(1+i)²

解答

正解は 1 になります。

複利とは何か

複利とは、元本(初期投資額)だけでなく、毎年発生する利息にもさらに利息がつく運用方法です。
たとえば、100万円を年利5%で3年間複利運用すると、1年目の利息は5万円、2年目は105万円に対して5%(5万2500円)、3年目は110万2500円に対して5%(5万5125円)となり、利息が利息を生む形で資産が増えていきます。

終価(将来価値)の計算式

複利でn年後の終価(将来価値)を求める計算式は以下の通りです。

$$ 終価 = 現在価値 \times (1 + 利率)^n $$

ここで

  • 現在価値(P):初期投資額
  • 利率(i):年利率
  • n:年数

たとえば、P=100万円、i=0.05(5%)、n=3年の場合

$$ 終価 = 100万円 \times (1+0.05)^3 = 100万円 \times 1.157625 = 115万7625円 $$

各選択肢の詳細解説

① P×(1+i)³

この式は「複利で3年後の終価」を正しく表しています。
初期投資Pに対して、毎年iの利率で3年間複利運用した場合の将来価値はこの式で計算します。

② P+3i

この式は「単純に3年分の利息を足す」形です。
しかし、複利ではなく単利(元本にだけ利息がつく)での計算式に近いですが、Pとiの単位が合っていませんし、実際の運用では使いません。

③ P×(1+3i)

この式も「単利」の考え方に近く、3年分の利息をまとめて加算するイメージです。
複利では毎年の利息にさらに利息がつくため、正しい計算式ではありません。

④ P×(1+2i)

この式は「2年分の単利」を加算したものです。
3年後の複利終価を求める式としては不適切です。

⑤ P×(1+i)²

この式は「複利で2年後の終価」を求める式です。
3年後の終価を求めるには、べき乗の指数が3でなければなりません。

図解:複利の増え方イメージ

1年後 P × (1+i)
2年後 P × (1+i)²
3年後 P × (1+i)³ ←ここが求めたい終価

まとめ:問題の要点

  • 複利でn年後の終価(将来価値)は「現在価値 × (1+利率)^n」で求める。
  • 3年後の終価を求める場合、P×(1+i)³が正しい計算式である。
  • 単利の考え方や、指数が異なる式は複利計算には適さない。

感想

うっわ〜!このあたり、ホントに苦手意識強い。

もっと勉強して、資産形成もしなきゃなのですがホントに苦手だ。

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この過去問のころから何ら変わっていない・・・。

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この記事を書いた人

技術士試験対策と経営工学の学びを発信するブログです。
私はもともと機械設計の仕事をしており、現在は経営工学の知識やスキルを習得中です。
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