平成30年度 経営工学部門 Ⅲ-8

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問題

Ⅲ-8 以下のa~dの条件で行っているライン生産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

【条件】

a.下図の円内の数字は作業要素の識別番号、円外の数字は作業要素の時間を表している。また、円を結ぶ矢印は作業要素の先行関係を示している。

b.作業要素は表に示されているように3工程又は4工程に割り当てられる。

c.各工程での最大の作業時間をサイクルタイムとして運用する。

d.各工程の作業者数は、それぞれ1名である。

3工程案

工程作業要素
1
2
3
5
4
6
7
8
9
10

4工程案

工程作業要素
1
2
3
4
5
6
8
7
9
10

① 3工程案でのサイクルタイムは22である。

② 3工程案での編成効率は約85%である。

③ 3工程案で作業要素7と8を入れ替えるとサイクルタイムは短くなる。

④ 4工程案でのラインの編成効率は3工程案よりも低い。

⑤ 4工程案で作業要素3と4を入れ替えてもバランスロスは変わらない。

解答

正解は 4 になります。

ライン生産方式の全体解説

ライン生産方式は、製品を複数の作業要素(工程)に分割し、各工程を順番に流していくことで効率的な生産を目指す手法です。
各作業要素には所要時間が設定されており、工程ごとに作業要素を割り当てていきます。
このとき、各工程の作業時間の最大値が「サイクルタイム」となり、全体の生産効率やバランスロス(ムダ時間)に大きく影響します。

サイクルタイムと編成効率

  • サイクルタイム:各工程の作業時間のうち最大のもの。これが生産ライン全体のリズムを決める。
  • 編成効率:全作業時間の合計を、サイクルタイム×工程数で割った値。効率が高いほどムダが少ない。

問題の前提条件

  • 作業要素は10個あり、それぞれ所要時間が決まっている。
  • 3工程案と4工程案の2パターンで作業要素を割り当てている。
  • 各工程の作業者は1名。
  • サイクルタイムは各案で最大の工程作業時間。

各選択肢の詳細解説

① 3工程案でのサイクルタイムは22である。

【検証】
3工程案の各工程の作業要素と時間を合計すると以下の通りです。

工程作業要素合計作業時間
11, 2, 3, 54+2+7+6=19
24, 6, 78+6+8=22
38, 9, 107+3+5=15

最大は22なので、サイクルタイムは22で正しいです。

② 3工程案での編成効率は約85%である。

【検証】

  • 全作業時間合計:4+2+7+8+6+6+8+7+3+5=56
  • サイクルタイム×工程数:22×3=66
  • 編成効率=56÷66≒0.848(約85%)

「約85%」は四捨五入で妥当な表現です。

③ 3工程案で作業要素7と8を入れ替えるとサイクルタイムは短くなる。

【検証】

  • 7(8分)と8(7分)を入れ替えると、工程2は8+6+7=21、工程3は8+3+5=16となる。
  • 工程1は変わらず19。
  • 最大は21で、元のサイクルタイム22より短くなる。

この記述は正しいです。

④ 4工程案でのラインの編成効率は3工程案よりも低い。

【検証】
4工程案の各工程の作業要素と時間を合計すると以下の通りです。

工程作業要素合計作業時間
11, 2, 34+2+7=13
24, 58+6=14
36, 86+7=13
47, 9, 108+3+5=16
  • サイクルタイムは16。
  • サイクルタイム×工程数:16×4=64
  • 編成効率=56÷64≒0.875(約88%)

3工程案の編成効率(約85%)よりも高くなります。
よって、「4工程案の編成効率は3工程案よりも低い」という記述は不適切です。

⑤ 4工程案で作業要素3と4を入れ替えてもバランスロスは変わらない。

【検証】

  • 3(7分)と4(8分)を入れ替えると、工程1は4+2+8=14、工程2は7+6=13。
  • 工程3、4は変わらず。
  • サイクルタイムは16のまま、バランスロス(ムダ時間)は変わらない。

この記述は正しいです。

まとめ:問題の要点と正答

  • サイクルタイム編成効率は、ライン生産の効率化・バランス改善の指標となる。
  • 工程の割り当てや作業要素の入れ替えによって、サイクルタイムやバランスロスが変化する。
  • 4工程案の編成効率は3工程案よりも高くなるため、「低い」とする記述は不適切である。

本問の正答は「④」
4工程案でのラインの編成効率は3工程案よりも低い、は誤り。

感想

この手の問題は落ち着いて表を書いていけば確実に解ける!!ということを過去問から学んでおります。

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単純な足し算なのでサービス問題、と思ってもいいのかも!

今回も正解。最近調子がいいなあ。

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この記事を書いた人

技術士試験対策と経営工学の学びを発信するブログです。
私はもともと機械設計の仕事をしており、現在は経営工学の知識やスキルを習得中です。
同じ道を進む方や、資格取得を目指す方のお役に立てる情報をお届けします。

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