問題
Ⅲ-26 下図に、財務諸表を作成するための実際原価計算における原価の構成と売価との関係を示す。図中の(ア)~(エ)に当てはまる用語の組合せとして、最も適切なものは次のうちどれか。

ア イ ウ エ
① 製造間接費 一般管理費 個別原価 総原価
② 製造直接費 営業費 総原価 製造原価
③ 製造直接費 一般管理費 製造原価 総原価
④ 製造間接費 一般管理費 総原価 製造原価
⑤ 製造直接費 営業費 個別原価 総原価

解答
正解は 3 になります。
問題の概要
この問題では、「実際原価計算」に基づく原価の構成要素と売価(販売価格)との関係を図で示し、空欄(ア)~(エ)に最も適切な用語の組合せを選ぶものです。
この構造を理解するには、原価計算の基本的な流れを押さえることが重要です。
原価計算の基本構造
製造原価の内訳
製造原価は、製品を作るために必要なコストの集合体であり、以下の2つに分けられます。
- 製造直接費(アに該当)
- 製品に直接かかったコスト(例:材料費、直接工の人件費)
- 製造間接費
- 製品に直接紐づけられないが製造に必要な費用(例:工場の電気代、間接部門の人件費など)
製造原価は、「直接費+間接費=製造原価」という関係になります。
総原価の構成
製造原価に製造以外のコスト、つまり管理・販売の費用を加えたものが「総原価」です。
- 製造原価 + 販売費・一般管理費 = 総原価
そして、
- 製品売価 = 総原価 + 利益
という構造になります。
各空欄の解説
(ア):製造直接費
図の一番下に位置し、「直接労務費」「直接材料費」から構成されています。したがって(ア)には「製造直接費」が入ります。
(イ):一般管理費
販売費や管理費は、製造原価に加えて総原価を構成する要素です。図のこの位置にあたるのは、製造活動以外の費用である「一般管理費」です。
(ウ):製造原価
製造直接費、製造間接費を合計したもので、製品1個あたりの「工場でかかった原価」に相当します。
(エ):総原価
製造原価に販売費・一般管理費を加えたものが「総原価」となります。したがって、製品売価から利益を除いたものが総原価です。
各選択肢の検討
選択肢①
- ア:製造間接費 → 誤り(アは直接費)
- イ:一般管理費 → 正しい
- ウ:個別原価 → 不明確な表現
- エ:総原価 → 正しい
❌ 誤り
選択肢②
- ア:製造直接費 → 正しい
- イ:営業費 → 製造業では「販売費および一般管理費」と言うのが一般的
- ウ:総原価 → 利益を加える前なので誤り
- エ:製造原価 → 誤り(利益と売価の間には「総原価」)
❌ 誤り
選択肢③
- ア:製造直接費 → 正しい
- イ:一般管理費 → 正しい
- ウ:製造原価 → 正しい
- エ:総原価 → 正しい
✅ 正解
選択肢④
- ア:製造間接費 → 誤り(直接費の位置)
- イ:一般管理費 → 正しい
- ウ:総原価 → 製造原価の位置なので誤り
- エ:製造原価 → 売価から利益を除いた位置なので誤り
❌ 誤り
選択肢⑤
- ア:製造直接費 → 正しい
- イ:営業費 → 一般管理費の方が正確
- ウ:個別原価 → 表現が曖昧
- エ:総原価 → 正しい
❌ 誤り
まとめ:原価構造を理解する鍵
企業が商品やサービスを提供する際、その価格の内訳を明確に把握しておくことは、コスト管理や利益計画において非常に重要です。
今回の図はその基本構造を示しており、以下の関係がポイントになります:
- 製造直接費 + 製造間接費 = 製造原価
- 製造原価 + 一般管理費 = 総原価
- 総原価 + 利益 = 製品売価
この関係を把握することで、財務諸表の構成や経営判断にも役立つ知識となります。
感想
これは過去問でも同様のものが出ておりました。

今回のほうが簡単ですね。
というわけで、今日は正解!
前回はまぐれ当たりだったけど、今回はちゃんと考えて解いたので成長したんだな、と。