令和元年度(再) 経営工学部門 Ⅲ-7

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問題

Ⅲ-7 連合作業分析に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 連合作業は、複数の人や機械が単独作業と協同作業を互いに行い、相互に作業のタイミングに拘束を受けながら協同して行う作業をいう。

② 連合作業分析は、機械の停止時間を排除し、稼働率を上げようとする分析である。

③ 連合作業分析は、人の手持ちを排除し、省人化を目標とすることができる。

④ 連合作業は、生産現場だけでなく、事務所や建設現場などでも見受けられる。

⑤ 連合作業分析では、作業を単独作業、連合作業、自働作業に分類できる。

解答

正解は 5 になります。

連合作業分析の概要

連合作業分析は、複数の人や機械が協力しながら仕事を進める場面で、作業の効率やムダを客観的に評価するための技法です。
「連合作業」とは、各作業者や機械が単独の作業と協同の作業を交互に行い、全体の作業タイミングや相互依存に拘束されながら協力する形態を指します。
生産ラインだけでなく、事務作業や建設現場など広範囲で応用されます。


選択肢ごとの詳細解説

① 連合作業は、複数の人や機械が単独作業と協同作業を互いに行い、相互に作業のタイミングに拘束を受けながら協同して行う作業をいう。

解説:この説明は連合作業の定義を的確に捉えています。
連合作業とは複数の人や機械が関与し、それぞれが独自の作業(単独作業)と、互いに協力する作業(協同作業)を組み合わせながら進めます。
作業のタイミングが互いに拘束される点が特徴で、例えば組立ラインで複数人が手分けして部品を組み合わせる場合などが典型です。

② 連合作業分析は、機械の停止時間を排除し、稼働率を上げようとする分析である。

解説:この選択肢は主に機械の稼働効率向上を目的としており、連合作業分析の一面を表しています。
連合作業分析を行うことで、機械の遊休時間(停止時間)や手待ち時間を減らし、全体の稼働率(働いている割合)を高めることが期待できます。
ただし、メインの目的は必ずしも機械の稼働率向上だけでなく、人や設備のムダをなくす、バランス改善など多面的です。

③ 連合作業分析は、人の手持ちを排除し、省人化を目標とすることができる。

解説:この説明も連合作業分析の重要な視点の一つです。
手持ち=「人や機械が動かず、待っている状態」を意味します。
分析によってムダな待ち時間(手持ち)を排除し、作業の最適化、省人化(必要な人員の最小化)に繋げることが可能です。
特に省人化は近年の生産性向上の大きなテーマです。

④ 連合作業は、生産現場だけでなく、事務所や建設現場などでも見受けられる。

解説:連合作業が発生する場面は製造業だけではありません。
事務所内で複数人が協同で書類を作成する場合や、建設現場で複数の作業者が分担して工程を進める場合にも、連合作業という観点で分析が可能です。
連合作業分析の汎用性の高さを示す内容です。

⑤ 連合作業分析では、作業を単独作業、連合作業、自働作業に分類できる。

解説:この選択肢が「不適切」です。
実際には、連合作業分析において作業は「単独作業」「連合作業」「手待ち(手持ち)」の3つに分類するのが原則です。「自働作業(自動作業)」は、機械が完全に自動で稼働している作業状態を指しますが、連合作業分析の標準的な分類には含まれません。
ここが誤りとなるポイントです。


まとめ:連合作業分析の要点

  • 連合作業分析は、複数人や機械の協調作業を構造的に評価・改善する技法。
  • 【正しい分類】単独作業・連合作業・手待ちの3区分が本来。
  • 「連合作業分析では、作業を単独作業、連合作業、自働作業に分類できる」という表現は不適切。
  • 機械の稼働率向上や省人化、全体効率改善が分析の重要テーマ。
  • 生産現場、事務所、建設現場など幅広い分野で活用できる。

感想

連合作業も久々に出たんじゃないか?と思い検索してみたらそうでもなかった・・・。

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今回も正解でした。

このあたりはちゃんと覚えているようです。

過去問、下にある関連記事もぜひご覧下さいね。

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この記事を書いた人

技術士試験対策と経営工学の学びを発信するブログです。
私はもともと機械設計の仕事をしており、現在は経営工学の知識やスキルを習得中です。
同じ道を進む方や、資格取得を目指す方のお役に立てる情報をお届けします。

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