令和元年度(再) 経営工学部門 Ⅲ-13

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問題

Ⅲ-13 資材管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 資材の発注及び受入に関する購買管理や外注管理は、資材管理に含まれない。

② 資材管理は、設計図などの製品情報と生産計画の情報に基づいて行われる。

③ 資材計画の目的には、必要とする資材を必要な時期に過不足なく必要な場所に提供することと、それに関する経常的な改善活動が含まれる。

④ 資材管理で扱う資材には、製品の梱包材なども含まれるため、包装管理も行う必要がある。

⑤ 共通部品や標準部品を資材として用いることができれば、調達リードタイムの短縮や原価の低減を図ることが可能になる。

解答

正解は 1 になります。

資材管理の基本概念

資材管理とは、企業の生産活動を円滑に行うために必要な材料や部品を計画・調達・保管・配布する一連の管理活動です。
製造プロセスに関連する資材を正しいタイミングで、適正な量だけ必要な場所に届けることを目指しています。
資材には、主に原材料や部品、梱包材などが含まれます。

資材管理は生産計画や設計図などの情報をもとに行われ、その活動には調達の購買管理や外注管理の要素も含まれます。
資材管理全体の効率化は、コスト削減や納期遵守、品質確保に直結するため、製造業において非常に重要な役割を担っています。

選択肢①の解説

「資材の発注及び受入に関する購買管理や外注管理は、資材管理に含まれない」という記述は不適切です。

実際には、購買管理外注管理は資材管理の重要な一部を構成しています。
購買管理は必要な資材を適正な条件で調達するプロセスであり、外注管理は外部委託先への発注や納期、品質管理を含みます。
これらは資材の入手に直接かかわるため、資材管理に含むのが一般的です。

選択肢②の解説

「資材管理は、設計図などの製品情報と生産計画の情報に基づいて行われる」という説明は正しいです。

資材管理では製品の設計図(どんな資材がどれだけ必要かを示す)や生産計画(いつどれだけ生産するかの計画)をもとに、資材の調達や在庫管理が進められます。
これにより計画的かつ効率的な資材供給が実現し、生産停止の防止や過剰在庫の抑制が可能となります。

選択肢③の解説

「資材計画の目的には、必要とする資材を必要な時期に過不足なく必要な場所に提供し、それに関する経常的な改善活動が含まれる」という内容は資材管理の本質をよく表しています。

資材計画は、調達と在庫管理を適正化し、生産活動に無理が生じないようにすることが目的です。
また、その計画や運用をよりよくするため、継続的に改善活動を実施することも必要とされています。

選択肢④の解説

「資材管理で扱う資材には、製品の梱包材なども含まれるため、包装管理も行う必要がある」という点も適切です。

梱包材は製品の保護や物流効率に重要な資材であり、副資材として資材管理の対象です。
包装管理はこれらの適正な調達、在庫管理、品質管理を担い、生産から出荷までの品質保持とコスト管理に寄与します。

選択肢⑤の解説

「共通部品や標準部品を資材として用いることができれば、調達リードタイムの短縮や原価の低減を図ることが可能になる」という点も妥当です。

共通部品や標準部品を使うことで調達ルートが共有でき、注文や検収の手間が減りリードタイム短縮につながります。また、大量調達により単価が抑えられ、コスト削減効果が得られます。

まとめ

資材管理は、企業の生産活動を支える重要な管理業務であり、設計情報・生産計画を基に必要な資材を適正なタイミング・数量で供給することが求められます。
購買管理や外注管理も資材管理の範囲内に含まれ、全体の調達から保管、供給までの流れを管理します。

包装材の管理も重要な役割を担い、共通部品の活用は調達効率とコスト削減に貢献します。
選択肢①の記述が不適切であることから、資材管理の領域におけるこれら周辺管理の重要性を理解することがポイントです。


感想

昨日の在庫管理と比べて、資材管理は過去の問題にあまり出ていないですね。

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今日は正解でした。

違和感バリバリでしたからね!

こういうわかりやすい問題ばかりじゃないのが、技術士試験の深いところ。

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この記事を書いた人

技術士試験対策と経営工学の学びを発信するブログです。
私はもともと機械設計の仕事をしており、現在は経営工学の知識やスキルを習得中です。
同じ道を進む方や、資格取得を目指す方のお役に立てる情報をお届けします。

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