令和元年度 経営工学部門 Ⅲ-31

当ページのリンクには広告が含まれています。
目次

問題

Ⅲ-31 日本産業規格(JIS)により、標準パレットとして認定されている、T11型のパレットの次の寸法のうち、最も適切なものはどれか。

① 1,219mm×1,016mm

② 1,200mm×1,000mm

③ 1,200mm×800mm

④ 1,100mm×1,100mm

⑤ 1,140mm×1,140mm

解答

正解は 4 になります。

問題の概要と背景

物流や生産現場では、貨物を効率的に運搬・保管するために「パレット」が多用されます。
パレットとは荷物を載せるための台座で、フォークリフトなどによる機械的取り扱いがしやすくなる標準化されたアイテムです。
効率化やコスト削減を図るためにも、パレットの寸法が統一されていることは重要です。

日本国内で主に流通するパレットの標準規格は、日本産業規格(JIS)によって定められており、その1つが「T11型パレット」です。
本問題では、「T11型パレット」の標準寸法を問うています。

選択肢ごとの詳細解説

① 1,219mm×1,016mm

このサイズは、アメリカを中心に広く使われている「インチパレット」と呼ばれるものです。
国際物流や一部の特殊な用途で採用されていることが多いですが、日本国内の標準規格とは異なります。
日本の物流標準化においては広く採用される寸法ではありません。

② 1,200mm×1,000mm

これは「ユーロパレット」やアジア地域などで導入実績がある汎用的な規格です。
しかし、日本のJIS規格で定められたT11型パレットには該当しません。
アジア圏やグローバルなサプライチェーンでは見かけることがあるものの、日本国内の標準パレットとは言い切れません。

③ 1,200mm×800mm

この寸法は「ヨーロッパパレット(EURパレット)」などで見られるものです。
主に欧州の物流業界で利用され、日本のJIS規格には該当しません。
ヨーロッパと国際物流のコンテナと連携する場面では重要ですが、日本の国内流通基準とはずれています。

④ 1,100mm×1,100mm

この寸法が「T11型パレット」として日本産業規格(JIS)で正式に規定されています。
国内の物流現場、倉庫、工場などで最も一般的な標準パレットです。
四角い形状で、扱いやすさやスペース効率の面でも優れており、日本独自の標準寸法となっています。

⑤ 1,140mm×1,140mm

このサイズは一部の産業分野や特殊用途向けに採用されるケースもありますが、日本の標準パレットであるT11型には該当しません。
統一された規格ではないため、一般的な物流現場で目にする機会は少ないでしょう。


図解:代表的なパレット寸法比較

種類寸法(mm)主な利用地域規格
T11型1,100×1,100日本国内JIS規格
インチパレット1,219×1,016北米・国際貨物ISO規格など
ユーロパレット1,200×800ヨーロッパEUR規格
アジア汎用パレット1,200×1,000アジア・一部グローバルISO規格など

まとめ・解答のポイント

  • 日本標準のパレット寸法は「1,100mm×1,100mm」(T11型パレット)である。
  • パレット寸法の標準化は、物流効率化・費用削減・国際調和の観点から極めて重要である。
  • 各選択肢には、北米や欧州など他国の標準規格が混ざっているため、JIS規格を正確に覚えておくことがポイント。
  • 「JIS」「T11型パレット」「標準パレット」など、キーワードの正確な理解が技術士試験合格の基礎固めとなる。

感想

パレット、試験問題でそこそこ出てきますがワタクシの記憶で一番印相的なのはこれ。

関連記事
平成25年度 経営工学部門 Ⅲ-34 問題 Ⅲ-34 次のうち、平パレットを表す図として最も適切なものはどれか。 解答 正解は 3 になります。 物流機器における平パレットの重要性と特徴 物流現場において...

いや~、サムネイル画像に回答出しちゃってた(笑)

とはいえパレットは工場勤務などで慣れ親しんだものなのです。

正方形だし、JISが半端な寸法のもの載せるはずないし。

というわけで、もちろん本日は正解でした!!

関連商品をチェック!

レイアウトや配置に関する便利グッズをご紹介

家電製品をチェック 便利グッズをチェック

効率性を高めるソリューション!

ライン作業や人機システムに関するアイテム

家電で効率化 便利グッズで最適化
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

技術士試験対策と経営工学の学びを発信するブログです。
私はもともと機械設計の仕事をしており、現在は経営工学の知識やスキルを習得中です。
同じ道を進む方や、資格取得を目指す方のお役に立てる情報をお届けします。

目次