問題

IV-16 品質機能展開に関する用語の説明として、最も不適切なものはどれか。

① 信頼度展開とは、目標コストと要求品質又は機能に応じて配分することである。

② 二元表とは、2つの展開表を組み合わせて、それぞれの展開表に含まれる項目の対応関係を表示した表である。

③ ボトルネック技術とは、製品を開発及び改善する上で、解決しておかなければならない、決め手となる技術のことである。

④ 展開表とは、要素を階層的に分析した結果を、系統的に表示した表のことである。

⑤ 企画品質とは、要求品質に対する品質目標である。

解答

正解は 1 になります。

この問題は品質機能展開(QFD: Quality Function Deployment)に関する用語についての理解を問うものです。

まず、品質機能展開とは、顧客の要求を製品設計や生産プロセスに反映させるための手法です。製品開発の初期段階で顧客ニーズを明確にし、それを具体的な製品仕様に変換するのに役立ちます。

では、選択肢を1つずつ見ていきましょう。

信頼度展開
ここで、この説明が不適切です。信頼度展開は、目標コストと要求品質に応じて配分することではありません。これはコスト展開の説明に近いものです。

信頼度展開の正しい説明:
信頼度展開とは、製品の信頼性目標を達成するために、システム全体の信頼性目標を各部品や構成要素に割り当てていく過程です。

二元表
これは正しい説明です。二元表2つの異なる要素(例えば、顧客要求と製品特性)の関係を示すマトリックス形式の表です。

ボトルネック技術
この説明も正確です。ボトルネック技術は、製品開発において克服すべき重要な技術的課題を指します。

展開表
この定義も適切です。展開表は、ある要素(例えば顧客要求)を詳細に分類し、階層構造で表したものです。

企画品質
この説明も正しいです。企画品質は、顧客の要求に基づいて設定された品質目標を指します。

以下に、品質機能展開の基本的な流れを示す簡単な図を提示します:

顧客要求 → 要求品質展開 → 品質特性展開 → 機能展開 → 部品展開 → 製造工程展開 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ [要求品質] [企画品質] [設計品質] [機能] [部品] [工程]

この図は、顧客の要求が最終的にどのように製造工程に反映されるかを示しています。各段階で「展開」が行われ、それぞれの段階で二元表が使用されて関係性が明確化されます。

結論として、①の信頼度展開の説明が最も不適切であり、これが正解となります。品質機能展開では、顧客要求を製品特性に変換し、それを製造プロセスまで展開していくという一連の流れが重要です。各用語はこの流れの中で重要な役割を果たしています。

感想

QFD。最近実務でよく出てくるのですよ!

ですからもちろん正解でございました。

が。

「ボトルネック技術」を、「ポカヨケ技術」と認識したOCR君が微笑ましい。

ポカヨケもボトルネック解消の手段ではあるのでしょうがねえ!