問題

III-14 納期管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 納期管理の目的は、決められた納期どおりに品物をお客又は後工程に納入することであり、納期遅延はもちろんのこと、早期納入も防ぐことにある。

② 個別受注生産品の納期管理は、各生産プロセスにおいて適切な生産スケジュールを立て、このスケジュールどおりに生産を進めていくことが重要である。

③ 製品や部品の設計遅れを防ぐ方策には、設計作業プロセスで細かく設計の進捗管理を行っていくこと、設計に遅れが生じてもその後の工程に影響がでないよう緩衝用の時間を確保しておくことなどがある。

④ 外注品の納期遅延は外注先自体に原因があるから、能力以上の受注や工程管理の不備、納期意識の責任感不足などの外注先の根本原因を調査し、その改善策を立案し、実施し、評価し、再発を防止することが発注側に求められている。

⑤ 製造部門での納期管理は、進捗管理とも呼ばれ、仕事の進行状況を把握し、日々の仕事の進み具合を調整するために、進度分析、進度判定、進度対策、効果確認などを行うことによって実施される。

解答

正解は 4 になります。

納期管理とは

納期管理とは、製品やサービスを約束した日時(納期)に確実に届けるための取り組みです。これは企業にとって非常に重要な活動で、顧客満足度や企業の信頼性に直結します。

各選択肢の解説

① 納期管理の目的

この記述は正しいです。納期管理は、決められた日に製品を届けることが目的です。遅れるのはもちろんダメですが、早すぎるのも問題があります。早すぎると、保管場所や在庫管理の問題が発生する可能性があるからです。

② 個別受注生産品の納期管理

この記述も適切です。注文を受けてから作る製品の場合、各工程でスケジュールを立て、それを守ることが大切です。これにより、全体の納期を守ることができます。

③ 設計遅れを防ぐ方策

この記述も正しいです。設計の遅れを防ぐために、細かく進捗を管理したり、余裕を持ったスケジュールを組んだりすることは有効な方法です。

④ 外注品の納期遅延(不適切な記述)

この記述が最も不適切です。外注品の納期遅延の原因を全て外注先に求めるのは適切ではありません。発注側にも責任があり、以下のような点を考慮する必要があります:

  • 発注側の要求仕様が明確でなかった
  • 発注のタイミングが遅かった
  • 外注先の能力を正確に把握していなかった
  • コミュニケーション不足があった

したがって、外注品の納期遅延を防ぐためには、発注側と外注先の双方が協力して問題解決に取り組む必要があります。

⑤ 製造部門での納期管理

この記述も適切です。製造部門での納期管理は「進捗管理」とも呼ばれ、日々の作業の進み具合を確認し、必要に応じて調整を行います。これにより、全体の納期を守ることができます。

納期管理の重要性

納期管理は企業活動において非常に重要です。以下の理由があります:

  1. 顧客満足度の向上
  2. 企業の信頼性向上
  3. 効率的な生産・在庫管理
  4. コスト削減

適切な納期管理を行うことで、企業は競争力を高め、持続的な成長を実現することができます。

感想

まんまとひっかかりました。

そうですよね、全責任を外注さんに押しつける、もよくないけど過干渉もよくないですね。

しかし以前は似たような事、やっていたなあ。

不具合の再発防止はかなり立ち入って作業したような。

でも外注さんの自主性に任せるというのが主ですよね〜。