問題
Ⅲ-28 窓口が1つの銀行で、ある顧客が整理券を受け取ったとき、すでに24人が待って
いたとする。5分が経過した後、さらに4人の顧客が到着したとすると、このことから見
積もられるこの顧客の残りの待ち時間の予想に最も近いものはどれか。
① 5分
② 15分
③ 20分
④ 25分
⑤ 30分

解答
正解は 4 になります。
問題概要
この問題は、待ち行列理論を応用して、銀行窓口での待ち時間を予測するものです。待ち行列理論とは、サービスを受けるために並ぶ人々(顧客)や物(タスク)の流れを分析し、効率的な運用や待ち時間の短縮を目指す数学的手法です。
問題設定
- 状況: 銀行窓口が1つあり、ある顧客が整理券を受け取った時点で24人が待っていました。その後、5分間でさらに4人が到着しました。
- 条件: 窓口の処理速度(1人あたりの対応時間)は一定と仮定します。
- 目的: この顧客の残り待ち時間を予測する。
解法のポイント
1.窓口の処理速度:
- 窓口が1人あたりに要する時間を \( t \) 分とします。
- 5分間で処理できる人数は \( \frac{5}{t} \) 人です。
2.到着人数と残り人数:
- 5分間で4人が新たに到着したため、待ち人数は「元々の24人」から「5分間に処理された人数」を引き、新たに到着した4人を加えたものになります。
3.残り待ち時間の計算:
- 残った人数に対して窓口が1人あたり \( t \) 分ずつ対応するため、合計待ち時間は「残り人数 × \( t \)」で求められます。
各選択肢の詳細解説
① 5分
- 解説: 5分は「窓口が1人だけ対応した場合」の時間ですが、この場合、24人+新たに到着した4人=28人が並んでいるため、この選択肢は明らかに不適切です。
- 結論: 不適切な選択肢です。
② 15分
- 解説: 窓口が非常に速いスピード(例えば1人あたり約30秒)で対応できる場合、このような短い待ち時間も考えられます。しかし、現実的には銀行窓口では1人あたり数分以上かかることが一般的であるため、この見積もりは過小評価と言えます。
- 結論: 不適切な選択肢です。
③ 20分
- 解説: この選択肢も可能性として考えられますが、問題文中の条件では「窓口1つ」「24人+4人=28人」という状況からすると、もう少し長い時間が必要と考えられます。これも過小評価と言えます。
- 結論: 不適切な選択肢です。
④ 25分
- 解説: 窓口が一定の速度で対応する場合、この選択肢が最も現実的です。例えば、窓口が1人あたり約1分で対応すると仮定すると、28人全員を処理するには28分程度かかります。この顧客はすでに5分経過した時点から数えて25分程度待つことになると予測できます。
- 結論: 適切な選択肢です。(正解)
⑤ 30分
- 解説: この選択肢は過大評価と言えます。窓口の処理速度によりますが、問題設定ではそこまで長い待ち時間にはならないと考えられます。
- 結論: 不適切な選択肢です。
問題の要点まとめ
この問題では、待ち行列理論を活用して「残り待ち時間」を計算する方法について学びます。特に重要なのは以下のポイントです:
要点整理
1.窓口の処理速度(サービス率):
- 窓口が1人あたり何分かかるかを基準に計算します。
2.到着率と残り人数:
- 新たに到着した人数と処理済み人数を考慮して残り人数を計算します。
3.総合的な判断:
- 現実的な条件(銀行窓口の処理速度など)を基に最適な選択肢を導き出します。
正解
- 正解は④「25分」です。
感想
待ち行列、学生の時はすごく得意な分野でした。
でも今見たらさっぱりわからん・・・。
解説作成しててああ、こんなんだったっけなあとおぼろげに思い出してきたのではありますが。
過去問含め、しっかり復習しないとダメですねえ。