問題
III-30 次のa~eの条件及び下表に示す設備投資案A~Eのもとで、最も有利な投資方策はどれか。
[条件]
a. 複数の設備投資案を選択することができる。
b. 設備はレンタルにより借り、1年後には返却する。
c. 設備の借入費用に対して500万円まで投資できる。
d. 下表の利益は、売上収益から仕入原価、その他の経費を引いたもので、設備の借入費用は考慮されていない。
e. 期間は1年間とする。
設備投資案 | 設備の借入費用(万円) | 利益(万円) |
---|---|---|
A | 85 | 130 |
B | 100 | 140 |
C | 180 | 285 |
D | 220 | 320 |
E | 290 | 465 |
① A, B, Eを選択する方策
② A, C, Dを選択する方策
③ B, C, Dを選択する方策
④ C, Eを選択する方策
⑤ D, Eを選択する方策

解答
正解は 4 になります。
設問の解説と回答の導き方
この問題は、経営工学における「投資評価」の基本的な考え方を問うものです。特に、複数の投資案の中から限られた予算内で最も利益を最大化する組み合わせを選ぶ問題です。このような問題は、技術士試験(経営工学部門)でも頻出であり、線形計画法や最適化手法の基礎知識が求められます。
問題の条件整理
まず、与えられた条件を簡単に整理します。
a.複数の設備投資案を選択可能
- A~Eの5つの投資案から選べます。
b.設備の借入費用は1年後に返済
- 借入費用(表中の「設備の借入費用」)は、1年後に返済する必要があります。
c.合計投資額は500万円まで
- 5つの投資案を組み合わせたとき、その合計額が500万円を超えてはいけません。
d.利益は借入費用を差し引いた後の純利益
- 表中の「利益」は、売上から仕入れや運営コストを差し引いた純利益です。
e.期間は1年間
- 投資期間は1年で区切られています。
表の読み取り
以下が与えられた表です:
設備投資案 | 設備の借入費用(万円) | 利益(万円) |
---|---|---|
A | 85 | 130 |
B | 100 | 140 |
C | 180 | 285 |
D | 220 | 320 |
E | 290 | 465 |
この表からわかること:
- 各投資案には「借入費用」と「利益」が設定されています。
- 借入費用が高いほど利益も高くなる傾向があります。
解法:最適な組み合わせを選ぶ方法
この問題では、「500万円以内で最も利益が高くなる組み合わせ」を見つける必要があります。以下の手順で解いていきます。
ステップ1:利益率を計算する
まず、「利益率」を計算します。これは、1万円あたりどれだけ利益が得られるかを示します:
$$
\text{利益率} = \frac{\text{利益}}{\text{借入費用}}
$$
各投資案について計算すると:
設備投資案 | 借入費用(万円) | 利益(万円) | 利益率 |
---|---|---|---|
A | 85 | 130 | 約1.53 |
B | 100 | 140 | 約1.40 |
C | 180 | 285 | 約1.58 |
D | 220 | 320 | 約1.45 |
E | 290 | 465 | 約1.60 |
ステップ2:予算内で組み合わせを試す
次に、500万円以内でどの組み合わせが最も利益を最大化するかを試します。
- A, B, C を選択した場合:
- 合計借入費用:85 + 100 + 180 = 365万円
- 合計利益:130 + 140 + 285 = 555万円
- A, C, D を選択した場合:
- 合計借入費用:85 + 180 + 220 = 485万円
- 合計利益:130 + 285 + 320 = 735万円
- B, C, D を選択した場合:
- 合計借入費用:100 + 180 + 220 = 500万円
- 合計利益:140 + 285 + 320 = 745万円
- C, E を選択した場合:
- 合計借入費用:180 + 290 = 470万円
- 合計利益:285 + 465 = 750万円
各選択肢の解説
選択肢① A, B を選択する方策
- 借入費用合計:85 + 100 = 185万円
- 利益合計:130 + 140 = 270万円
→ 利益が少なく、効率的ではありません。
選択肢② A, C, D を選択する方策
- 借入費用合計:85 + 180 + 220 = 485万円
- 利益合計:130 + 285 + 320 = 735万円
→ 悪くないですが、もっと高い利益が得られる組み合わせがあります。
選択肢③ B, C, D を選択する方策
- 借入費用合計:100 + 180 + 220 = 500万円
- 利益合計:140 + 285 + 320 = 745万円
→ 現時点では最適な組み合わせです。
選択肢④ C, E を選択する方策
- 借入費用合計:180 + 290 = 470万円
- 利益合計:285 + 465 = 750万円
→ 最も高い利益が得られるため、これが正解です。
選択肢⑤ D, E を選択する方策
- 借入費用合計:220 + 290 = 510万円(予算オーバー)
→ 条件オーバーとなり選べません。
正解と結論
正解は④ C, E を選択する方策です。この組み合わせでは、500万円以内で最大の利益(750万円)が得られます。
感想
これは足し算していけばいいのでどうにか!
過去問ではこれ↓がもっとも近いです。
ってか、ほぼ同じですね!簡単に解けたワケだ。
それにしても今回のイメージ画像。
なんだか格好いいですよねえ。
タンクの色合いとか。
よって今回は美女よりこっちの格好良さを優先しました。