問題

III-5 ある作業を観測し、レイティング係数105%、観測時間150DM、標準時間190DMとなった。

外掛法での余裕率に最も近い値はどれか。

① 17%
② 21%
③ 25%
④ 33%
⑤ 75%

解答

正解は 2 になります。

問題の概要

この問題は、作業観測に基づいて「外掛法」による余裕率を計算するものです。
外掛法とは、正味時間(純粋な作業時間)を基準に余裕時間の割合を計算する方法で、以下の公式を使用します:

$$
\text{余裕率} = \frac{\text{余裕時間}}{\text{正味時間}}
$$

また、標準時間は以下の式で表されます:

$$
\text{標準時間} = \text{正味時間} \times (1 + \text{余裕率})
$$

問題文では、以下のデータが与えられています:

  • 観測時間:150 DM
  • レイティング係数:105%
  • 標準時間:190 DM

これらを基に余裕率を求めます。


解説

ステップ1:正味時間の計算

正味時間は、観測時間にレイティング係数を掛けて求めます。
レイティング係数は作業者の熟練度やスピードを考慮するための補正値です。

$$
\text{正味時間} = \text{観測時間} \times \frac{\text{レイティング係数}}{100}
$$

数値を代入すると:

$$
\text{正味時間} = 150 \times \frac{105}{100} = 157.5 \, \text{DM}
$$


ステップ2:余裕率の計算

標準時間は、正味時間に余裕率を加えたものです。この関係式から余裕率を逆算します:

$$
\text{標準時間} = \text{正味時間} \times (1 + \text{余裕率})
$$

これを変形して余裕率を求めると:

$$
\text{余裕率} = \frac{\text{標準時間}}{\text{正味時間}} – 1
$$

数値を代入すると:

$$
\text{余裕率} = \frac{190}{157.5} – 1 = 0.2063 \, (\approx 21%)
$$


各選択肢の検討

17%

  • 計算結果(21%)より小さいため不適切。

21%

  • 計算結果と一致するため適切。

25%

  • 計算結果より大きいため不適切。

33%

  • 計算結果より大幅に大きいため不適切。

⑤ 75%

  • 明らかに過大な値で不適切。

まとめ

本問題では、外掛法による余裕率の計算方法を学びました。以下が要点です:

  • 正味時間は観測時間とレイティング係数から計算する。
  • 余裕率は標準時間と正味時間の比から求める。
  • 外掛法では分母が正味時間となる点が特徴的。

正解は②21%です。

感想

なんだか久々な感じですね、この種の問題。

関連記事
image
平成23年度 経営工学部門 IV-2問題ある作業の観測時間が120DM、レイティング係数110%、余裕率20%(外掛法)のとき、この作業の標準時間……
関連記事
image
平成24年度 経営工学部門 IV-4問題IV-4ある作業を観測し、レイティング係数110%、余裕率15%(外掛法)で標準時間を求めると190DMと……

過去問にもしっかり出ています。

しっかりと解き方覚えておこう。