問題
Ⅲ-3 作業を遂行する上での避けられない遅れ(余裕)に関する次の記述のうち、最も適切なのはどれか。
① 季節によって生じる作業場の冷房装置の調節にかかる時間は、作業を遂行する上で必要な余裕ではない。
② 作業時間中であるが、必要な作業域の整理は作業余裕に分類される。
③ 作業者の用便、水飲みなど生理的欲求による遅れは、疲労余裕に分類される。
④ 職場条件とは能力と負荷との差である。
⑤ 作業中に発生する主体作業以外の作業者の行動は、すべて余裕と考えられる。

解答
正解は 2 になります。
問題の背景と全体像
生産現場の「余裕時間」は作業効率と従業員の健康管理を両立する重要な概念です。
各選択肢の徹底検証
① 季節要因の冷房調節時間は不要?
不適切な理由
・疲労余裕に含まれる環境要因:

・検証データ:夏季の組立作業で室温28℃以上の場合、疲労余裕を3%増加させる必要
→ 季節要因は必要余裕に含まれるため不適切
② 作業域整理は作業余裕?
適切性の根拠
- 作業余裕の定義:
- 不規則発生する必須作業(工具整備・材料補充)
- 5S活動(整理・整頓)は生産性向上の基盤
- 具体的事例:
- 切削加工現場での切粉除去(30分/回×1日2回)
- 溶接工程のガスボンベ交換(15分/本)
→ 作業環境維持は不可欠な作業余裕→適切
③ 用便・水飲み=疲労余裕?
誤りの本質
- 個人余裕:生理的要求(トイレ0.5回/時間×3分)
- 疲労余裕:作業強度に応じた休息(RMR値2.5以上で10%追加)
- 判別基準:
- 水分補給→個人余裕
- 休憩→疲労余裕
→ 分類誤りのため不適切
④ 職場条件=能力と負荷の差?
概念の混乱
- 職場余裕の正しい定義:
- 管理要因(朝礼15分/日)
- 設備要因(機械故障待機2回/日×10分)
- 能力vs負荷:
- 作業設計の課題(タクトタイム調整)
- 余裕分類とは無関係
→ 定義誤りのため不適切
⑤ 主体作業以外は全て余裕?
過剰な一般化
- 価値ある非主体作業:
- 品質検査(公差±0.1mm確認)
- 工程間搬送(フォークリフト運用)
- 真の「余裕」判定基準:
- 削減可能性の有無
- 生産計画への影響度
→ 必要作業を誤分類するため不適切
まとめ:技術士試験の重要ポイント
正解:②
核心的判断理由
- 作業余裕の本質:生産活動に不可欠だが不規則な作業
- 5S活動の位置付け:品質維持のための積極的投資
余裕時間の体系的分類
余裕種別 | 発生要因 | 管理手法 | 許容率目安 |
---|---|---|---|
作業余裕 | 工具交換・整備 | TPM活動 | 5-10% |
職場余裕 | 朝礼・待機時間 | スケジュール最適化 | 3-8% |
個人余裕 | 生理的要求 | 勤務シフト設計 | 2-5% |
疲労余裕 | 肉体的負荷 | RMR値分析 | 5-15% |
感想
今日も正解でした!
ここんとこ好調です。
過去記事にもありましたもんね。
このへん、よく出そうなのでしっかり学んでおきたいものです。