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平成29年度 経営工学部門 Ⅲ-15

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問題

Ⅲ-15 パレート図に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 項目は出現頻度の昇順に並べられている。

② QC7つ道具のうちの1つである。

③ 各項目の出現頻度の割合を把握できる。

④ どの項目から改善をしていけばよいかを確認できる。

⑤ 各項目の出現頻度とともに累積和も示される。

解答

正解は 1 になります。

パレート図の概要

パレート図は、品質管理や業務改善の現場で「どの項目が全体の中で大きな影響を持っているか」を一目で把握するためのグラフです。
棒グラフ(各項目の発生件数や金額など)を大きい順(降順)に並べ、さらにその累積比率を折れ線グラフで重ねて表示します。
これにより、重点的に取り組むべき課題や、不良・クレームなどの主要因を効率よく特定できます。
パレート図はQC7つ道具
のひとつであり、製造業やサービス業、プロジェクト管理など幅広い分野で活用されています。


各選択肢の詳細解説

① 項目は出現頻度の昇順に並べられている。

この選択肢が最も不適切です。
パレート図では、項目は必ず出現頻度の大きい順(降順)に並べます。
これにより、最も影響の大きい項目が左側に表示され、優先的に対策すべき対象が明確になります。
昇順(小さい順)に並べることはパレート図の基本ルールに反します。

② QC7つ道具のうちの1つである。

この選択肢は正しいです。
パレート図はQC7つ道具(品質管理の基本ツール)のひとつです。
他には、特性要因図、ヒストグラム、管理図、散布図、チェックシート、グラフ(層別)があります。

③ 各項目の出現頻度の割合を把握できる。

この選択肢は正しいです。
パレート図では、各項目の出現頻度やその全体に対する割合が棒グラフで示されます。
さらに、累積比率を折れ線グラフで示すことで、どの項目が全体にどれだけ寄与しているかが一目で分かります。

④ どの項目から改善をしていけばよいかを確認できる。

この選択肢も正しいです。
パレート図は「重要な項目から順に改善する」という重点指向の考え方に基づいており、
どの項目に優先的に取り組むべきかを明確にするためのツールです。

⑤ 各項目の出現頻度とともに累積和も示される。

この選択肢も正しいです。
パレート図は、棒グラフで各項目の出現頻度を、折れ線グラフでその累積和(または累積比率)を示します。
これにより、全体の中でどこまで対策すれば効果が大きいかが分かります。


パレート図のイメージ

  • 棒グラフ:発生件数や金額(左軸、降順)
  • 折れ線グラフ:累積比率(右軸、0~100%)

まとめ:問題の要点

  • パレート図は項目を出現頻度の大きい順(降順)に並べるのが基本。
  • QC7つ道具のひとつで、改善や重点管理の現場で広く使われている。
  • 各項目の出現頻度や割合、累積和が分かり、重点的な改善対象を明確にできる。
  • 「項目は出現頻度の昇順に並べられている」という記述は誤り

感想

実はQC7つ道具、そんなに得意じゃないんだよなあ。

昔はバリバリ使っていた方ですが最近はとんと使っていません。

と、いいつつも今日の問題は正解でしたよ!!

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パレート図、だけで過去問こんなに。

他のも含めて勉強せねば。

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