問題
Ⅲ-2 動作経済の原則に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 動作の数を減らす。
② 両手を同時に使う。
③ 移動距離を短縮する。
④ 動作を楽にする。
⑤ 足を使わないようにする。

解答
正解は 5 になります。
動作経済の原則とは
動作経済の原則は、作業現場で人が行う動作をできるだけ効率よく、無駄なく、少ない疲労で最大の成果を得るための考え方です。
作業者の負担を減らし、生産性を向上させるために、作業方法や作業環境、道具の使い方などを体系的に改善する手法です。
この原則は、主に次の4つの基本原則にまとめられています。
- 動作の数を減らす
- 両手を同時に使う
- 動作の距離を短くする
- 動作を楽にする
これらの原則を現場で実践することで、作業効率を大きく向上させることができます。
各選択肢の詳細解説
① 動作の数を減らす
この原則は、作業の中に含まれる不要な動作を排除し、必要最小限の動作だけで作業を完了させることを目指します。
たとえば、探す・選ぶ・持ち替える・考えるなどの無駄な動作を減らし、一度で目的の動作ができるように工夫します。
これにより、作業時間の短縮や疲労の軽減が期待できます。
→ 動作経済の基本原則として正しい内容です。
② 両手を同時に使う
両手を同時に使うことで、片手が遊んでいる(手待ち)状態をなくし、作業効率を高めます。
例えば、右手と左手で同時に部品を持ったり、組み立てたりすることで、作業のスピードが上がります。
ただし、両手が同時に付加価値を生む動作であることが重要です。
→ 動作経済の基本原則として正しい内容です。
③ 移動距離を短縮する
作業中の移動距離をできるだけ短くすることで、無駄な動作や時間を減らします。
たとえば、必要な部品や道具を手の届く範囲に配置することで、歩いたり手を大きく動かしたりする必要がなくなります。
これにより、作業効率が上がり、疲労も減ります。
→ 動作経済の基本原則として正しい内容です。
④ 動作を楽にする
作業時の姿勢や動き、力の使い方を見直し、できるだけ楽に作業できるようにします。
例えば、重力や慣性を利用したり、無理な姿勢を避けたりすることで、作業者の負担を軽減し、効率も上がります。
→ 動作経済の基本原則として正しい内容です。
⑤ 足を使わないようにする
「足を使わないようにする」という考え方は、動作経済の原則には含まれません。
むしろ、動作経済の原則では、必要に応じて足も有効に使うことが推奨されています。
足は手よりも大きな力を発揮できるため、ペダル操作や重量物の移動など、足を活用することで作業効率が向上する場合があります。
手だけでなく、体全体をバランスよく使うことが重要です。
→ 動作経済の原則に反する内容であり、不適切な記述です。
まとめ:問題の要点
- 動作経済の原則は「動作の数を減らす」「両手を同時に使う」「移動距離を短縮する」「動作を楽にする」の4つが基本です。
- 足を使わないようにする、という考え方は動作経済の原則には含まれず、むしろ足も含めて体全体をバランスよく使うことが推奨されています。
- よって、最も不適切な記述は「⑤ 足を使わないようにする」です。
感想
これはすんなりわかりました。
フットペダルとか、積極的に使っていましたからね。
この時よりも簡単だったような気がします。
落とし送り、もう覚えてるもんね!!
平成29年度 経営工学部門 Ⅲ-1
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