平成23年度 経営工学部門 IV-8PR含む
問題
次の生産計画と関連する用語の説明のうち、最も不適切なものはどれか。
① 大日程計画は、調達時間の長い資材の購買や準備期間の長い設備の配置などを考慮して1年間などの長期にわたり、生産する製品と数量を定める計画である。
② 手順計画は、製品の設計情報から必要作業、工程順序、作業順序、作業条件を決める計画である。
③ 生産リードタイムとは、生産の着手時期から完了時期に至るまでの期間を指している。
④ バックワードスケジューリングとは、完成予定日又は納期を基準として工程順序とは逆方向に予定を組んでいく方法を意味している。
⑤ 生産スケジューリングは、使用可能な資源の制約下で生産活動を効果的に進めるために、作業担当者の勤務体制を定め、各担当者の配置と勤務時間を決める活動である。
解答
正解は 5 になります。
生産計画の基本
生産計画とは、企業が製品を効率的に作るために立てる計画のことです。これは、いつ、何を、どれだけ作るかを決めるプロセスです。
選択肢の解説
①大日程計画
この説明は正しいです。大日程計画は、長期的な視点で生産を計画するものです。例えば、来年の冬に売れるコートを作るために、今年の春から準備を始めるようなイメージです。
②手順計画
この説明も正確です。手順計画は、製品をどのように作るかの詳細を決めるプロセスです。例えば、ケーキを作る手順を考えるようなものです。
③生産リードタイム
この説明も適切です。生産リードタイムは、製品の製造を始めてから完成するまでにかかる時間のことです。例えば、パンを作り始めてから焼き上がるまでの時間のようなものです。
④バックワードスケジューリング
この説明も正確です。バックワードスケジューリングは、完成日から逆算して計画を立てる方法です。例えば、学園祭の日から逆算して、いつから準備を始めるべきかを考えるようなものです。
⑤生産スケジューリング
この説明が最も不適切です。生産スケジューリングは、実際にはもっと広い概念を指します。正しくは、生産スケジューリングは、限られた資源(機械や人員など)を使って、どの順番で何を作るかを決める活動です。単に作業者の勤務体制を決めるだけではありません。
正解の解説
正解は⑤です。生産スケジューリングの説明が不適切です。
生産スケジューリングは、以下のような活動を含みます:
- 各製品をいつ作り始めるかを決める
- どの機械でどの製品を作るかを決める
- 作業の順番を決める
- 資源(人、機械、材料)をどう配分するかを決める
これは、パズルのピースを最適に組み合わせるようなものです。限られた時間と資源で、最も効率的に生産を行うための計画を立てる活動なのです。
まとめ
生産計画には様々な段階があり、それぞれが重要な役割を果たしています。大日程計画から始まり、手順計画、そして生産スケジューリングへと具体化していきます。これらの計画を適切に立てることで、企業は効率的に製品を生産し、顧客の需要に応えることができるのです。
感想
これは正解しました。
たまたま先日、実務でスケジューリングの調査したので!
やはりこうして、実務とリンクしてくると楽しくなってきますね。