問題
IV-33 次の項目のうち、ワークデザインとの関連が最も薄いものはどれか。
① ECRSの原則
② 設計的アプローチ
③ 機能展開
④ 理想システム
⑤ 機能の階層化
解答
正解は 1 になります。
まず、ワークデザインの基本概念を説明し、その後各選択肢を詳しく見ていきましょう。
ワークデザインの基本概念
ワークデザインとは、仕事や作業の方法を効率的に設計・改善する手法です。目的は、生産性を向上させ、作業者の負担を軽減することです。
各選択肢の解説
① ECRSの原則
- ECRSは「Eliminate(排除)」「Combine(結合)」「Rearrange(再配置)」「Simplify(単純化)」の頭文字をとったものです。
- これは、作業改善の基本原則ですが、ワークデザインとは直接的な関連が薄いです。
- ECRSは主に既存の作業方法の改善に焦点を当てていますが、ワークデザインはより広範囲な設計を扱います。
② 設計的アプローチ
- 設計的アプローチは、ワークデザインの核心部分です。
- これは、作業全体を一から設計し直すという考え方で、ワークデザインの重要な要素です。
③ 機能展開
- 機能展開は、製品や作業の機能を詳細に分析し、展開する手法です。
- ワークデザインにおいて、作業の機能を理解し改善するために重要な手法です。
④ 理想システム
- 理想システムは、現実の制約を一旦無視して、理想的な作業方法や環境を考える手法です。
- ワークデザインにおいて、新しい作業方法を考案する際に重要な概念です。
⑤ 機能の階層化
- 機能の階層化は、作業や製品の機能を上位から下位へと階層的に整理する手法です。
- ワークデザインにおいて、作業の構造を理解し、改善点を見出すのに役立ちます。
結論
最もワークデザインとの関連が薄いのは①のECRSの原則です。ECRSは作業改善の手法ですが、ワークデザインはより広範囲で根本的な設計を扱います。
補足:ワークデザインのプロセス
1. 現状分析 ↓2. 理想システムの構想 ↓3. 機能展開 ↓4. 機能の階層化 ↓5. 新しい作業方法の設計 ↓6. 実施と評価
この図は、ワークデザインの一般的なプロセスを示しています。ECRSの原則は主に1と6の段階で使用されることがありますが、2〜5の核心的なワークデザインのプロセスとは直接的な関連が薄いことがわかります。
以上の説明で、ワークデザインの基本的な概念と問題の解答が理解できたと思います。
感想
ECRS、日頃から意識して使っているのでつい騙されてしまった。
そうか、ワークデザインに限っては、と言うことか・・・・。
そもそもワークデザイン自体をよく知らなかった。
補足で書いたプロセスがわかりやすいのかもですね。