問題
III-17 次のうち、新QC7つ道具の1つである系統図を表す図として最も適切なものはどれか。
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解答
正解は 2 になります。
問題の概要解説
この問題は、「新QC7つ道具」の1つである系統図法を正しく表している図を選ぶものです。新QC7つ道具は、品質管理や問題解決のために用いられる手法で、特に言語データや概念を整理・分析する際に活用されます。
新QC7つ道具とは?
新QC7つ道具は、従来のQC7つ道具(主に数値データを扱う手法)とは異なり、言語データや概念を扱うために開発された手法です。これにより、複雑な問題の構造化や解決策の立案が可能になります。以下が新QC7つ道具の一覧です:
親和図法
- アイデアや意見をグループ化し、関連性を整理する。
- 例: ブレインストーミング後の意見整理。
連関図法
- 複雑な因果関係を矢印で示し、問題構造を明確化する。
- 例: 問題の原因と結果の関係性分析。
系統図法
- 目標達成のための手段や方法を階層的に整理する。
- 例: プロジェクト計画や目標達成プロセスの具体化。
マトリックス図法
- 複数要素間の関係性を表形式で示す。
- 例: 製品特性と顧客要求の対応関係。
アローダイヤグラム法
- 作業工程とその順序を矢印で示し、プロジェクト計画を支援する。
- 例: 作業スケジュールやクリティカルパス分析。
PDPC法(プロセス決定プログラムチャート)
- 目標達成までのプロセスを具体化し、潜在的な問題点と対策を整理する。
- 例: リスク管理や対策立案。
マトリックスデータ解析法
- 数値データ間の関係性を分析し、相関性やパターンを見出す。
- 例: 顧客満足度調査結果の分析。
各選択肢の解説
次に、画像内の各選択肢について詳しく解説します。
選択肢①
この図は「連関図法」に該当します。連関図法は、複雑な因果関係を矢印で示して問題構造を明確化します。例えば、「原因A」が「結果B」に影響している場合、それらを矢印でつないで表現します。この図は「系統図法」ではありません。
選択肢②(正解)
この図が「系統図法」を正しく表しています。目標からスタートし、それを達成するために必要な手段や方法が階層的に整理されています。例えば、「売上向上」という目標から、「新製品開発」「広告戦略」「顧客満足度向上」など具体的な手段が展開され、それぞれさらに具体的な行動へと分岐していくイメージです。
選択肢③
この図は「マトリックス図法」を表しています。マトリックス図法では、複数要素間の関係性が表形式で示されます。例えば、「製品特性」と「顧客要求」の関連性などが視覚的に整理されます。「系統図法」とは異なる手法です。
選択肢④
この図は「特性要因図」を表しています。特性要因図は、「原因と結果」の関係を整理するためのツールであり、魚の骨のような形状から「フィッシュボーンダイアグラム」とも呼ばれます。この手法は、特定の結果(例: 不良品発生)に対して、その原因を分類・整理するために使用されます。「系統図法」とは異なる目的で使われるものです。
選択肢⑤
この図は「親和図法」です。親和図法では、アイデアや意見をグループ化して整理します。「系統図法」のような階層構造ではなく、関連性によってグループ化されている点が特徴です。
まとめ
この問題では、新QC7つ道具の1つである「系統図」を正しく表しているものとして選択肢②が正解となります。「系統図」は、目標達成までの具体的な手段や方法を階層的に整理する際に非常に有用なツールです。
問題の要点
- 新QC7つ道具: 品質管理や問題解決で使われる手法。
- 系統図法: 目標達成までの手段や方法を階層的に整理するツール。
- 選択肢②が正解: 階層構造で目標と手段が示されている。
- 選択肢④は特性要因図: 原因と結果を整理するためのツール。
感想
新QC7つ道具、ワタクシは系統図とマトリックス図以外そんなに使わないんだよなあ。
特にマトリックスデータ解析、これは練習問題以外であんまり使ったこと無いかも。
測定値に対するプロット、で使いそうなものですが作ったことないなあ。
今後使う機会も増えそうです、実務で!!
ちなみのQC7つ道具関連の問題、出てくるのは今回が初のようです。
これから増えていくのでしょうかね??