令和2年度 経営工学部門 Ⅲ-18

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問題

Ⅲー18 因子Aに3水準A1, A2, A3があり、因子Bに2水準B1, B2があるとき、特性値の応答において、次の図のうち、強い交互作用が認められるものはどれか。


解答

正解は 1 になります。

【徹底解説】実験計画法における「交互作用」の正体とグラフの読み解き方

実験計画法(DOE)を学ぶ上で、最も重要かつ、現場で最も見落とされがちなのが「交互作用(Interaction)」です。

本問は、この交互作用がデータ上でどのように現れるのかを視覚的に理解するための良問です。


1. そもそも「交互作用」とは何か?

通常の分析では「因子Aを上げれば、結果(応答)も上がる」といった「主効果」に注目します。
しかし、現実はもっと複雑です。

交互作用とは、ある因子(A)が結果に与える影響が、別の因子(B)の状態によって変わってしまう現象を指します。

  • 例(料理): 「塩を加える(因子A)」と「砂糖を加える(因子B)」。単独ではそれぞれ塩辛く、甘くなりますが、両方を適切な量で組み合わせると「コクが出る(交互作用)」といった現象です。
  • 例(製造現場): 「加熱温度を上げる」と強度が上がるはずが、「特定の圧力下では逆に強度が下がる」といった場合、温度と圧力の間に強い交互作用があると言えます。

2. 要因効果図から「交互作用」を見抜く極意

要因効果図において、2本の線がどのような関係にあるかが判断のすべてです。

① 【正解】強い交互作用があるケース

グラフ①では、$B_1$の水準では右肩下がり、$B_2$の水準では右肩上がりと、傾向そのものが真逆になっています。
これを実務で解釈すると、「因子Bが$B_1$のときはAを低くすべきだが、因子Bが$B_2$に変わったらAは高くしなければならない」ということになります。
このように「ベストな設定(最適解)が相手次第でコロコロ変わる」のが、強い交互作用の特徴です。

②・③・⑤ 交互作用がない(無視できる)ケース

これらのグラフに共通するのは、2本の線が「ほぼ平行」であることです。

  • 平行であれば、因子Bがどの状態であっても、因子Aを変化させた時の「影響の度合い(傾き)」は変わりません。
  • この場合、因子Aと因子Bを別々に、独立して最適化できるため、管理が非常に楽な状態と言えます。

④ 交互作用があるが「傾向」は同じケース

線が平行ではないため、交互作用は存在します。
しかし、両方の線とも「$A_2$で最も応答が低くなる」というV字の傾向自体は一致しています。
①のように「一方が上がり、一方が下がる」という逆転現象(交差)が起きている方が、統計学的には「より強い(質的に異なる)交互作用」とみなされます。


3. 実務で交互作用が見つかった時のアクション

実験データから強い交互作用が検出された場合、技術者は以下の3つのステップを踏む必要があります。

  1. 単独最適化の禁止:
    「因子Aは水準1がベストだ」と決めつけるのをやめます。
    必ず「Bが〇〇のときはAは△△」というセット(組み合わせ)で結論を出します。
  2. 物理的メカニズムの追求:
    なぜ組み合わせによって傾向が変わるのか、その背後にある物理的・化学的理由を考察します。
    ここに新発見や特許のヒントが隠れていることが多いです。
  3. 頑健性(ロバスト性)の検討:
    もし因子Bが「気温」のように制御できないノイズである場合、交互作用があるということは「気温によって品質がバラつく」ことを意味します。
    この場合、あえて交互作用が出ない(グラフが平行になる)条件を探し、環境変化に強い製造条件を見つけ出す必要があります(タグチメソッド等の考え方)。

まとめ

  • 交互作用の確認: グラフの線が「平行」から外れるほど交互作用は強い。
  • 交差は危険信号: 線が交差するようなグラフは、条件が複雑に絡み合っている証拠。
  • 現場への還元: 交互作用を理解することで、単一因子の分析では到達できない「真の最適条件」を見つけ出すことができる。

感想

また出た苦手項目!

過去問↓と似た問題なのに完全に忘れていた・・・・。

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苦手問題は過去問を解きまくるしかないですね。

どれが苦手なのか、リストにつけていくことも大事です。

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この記事を書いた人

技術士試験対策と経営工学の学びを発信するブログです。
私はもともと機械設計の仕事をしており、現在は経営工学の知識やスキルを習得中です。
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