問題

多変量解析に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

① クラスター分析は、与えられたクラスターに基づいてグルーピングを説明する。

② 判別分析は、量的な要因に基づいて質的に与えられた外的基準を説明する。

③ 回帰分析は、質的な要因に基づいて質的に与えられた外的基準を説明する。

④ 主成分分析は、質的な要因に基づいて量的に与えられた外的基準を説明する。

⑤ 数量化理論Ⅰ類は、量的な要因に基づいて量的に与えられた外的基準を説明する。

解答

正解は 2 になります。

多変量解析とは

多変量解析は、複数の変数(データ)を同時に分析する統計的手法です。例えば、ある商品の売上に影響を与える要因として、価格、広告費、競合他社の動向など、複数の要素を同時に考慮して分析することができます。

各選択肢の解説

① クラスター分析
クラスター分析は、データの類似性に基づいてグループ(クラスター)を作る手法です。与えられたクラスターに基づいてグルーピングするのではなく、データの特徴から自動的にグループを作ります。

② 判別分析
判別分析は、量的な要因(例:年齢、収入、身長など数値で表されるデータ)に基づいて、質的に与えられた外的基準(例:合格・不合格、購入する・しないなど)を説明する手法です。この説明は正しいです。

③ 回帰分析
回帰分析は、量的な要因(説明変数)に基づいて、量的に与えられた外的基準(目的変数)を説明する手法です。例えば、広告費(量的要因)が売上(量的な外的基準)にどのように影響するかを分析します。

④ 主成分分析
主成分分析は、多くの変数を少ない変数に要約する手法です。外的基準を説明するものではなく、データの構造を理解するために使用されます。

⑤ 数量化理論Ⅰ類
数量化理論Ⅰ類は、質的な要因(カテゴリーデータ)に基づいて量的に与えられた外的基準を説明する手法です。これは重回帰分析の質的データ版と考えることができます。

正解の解説

正解は②の判別分析です。判別分析は、量的な要因(例:年齢、収入など)に基づいて、質的に与えられた外的基準(例:合格・不合格など)を説明する手法です。

例えば、ある商品を購入するかしないかという質的な外的基準を、顧客の年齢や収入といった量的な要因から予測する場合に使用されます。

図解

以下の図で、各分析手法の特徴を簡単にまとめてみました:

多変量解析の主な手法│├── クラスター分析: データの類似性でグループ化│├── 判別分析: 量的要因 → 質的外的基準│├── 回帰分析: 量的要因 → 量的外的基準│├── 主成分分析: 多変数を少数の変数に要約│└── 数量化理論Ⅰ類: 質的要因 → 量的外的基準

この問題では、各分析手法の特徴を正確に理解することが重要です。特に、要因(説明変数)と外的基準(目的変数)が量的か質的かを区別することがポイントになります。

感想

うん、見事に知らない項目ばかりだった!

というか言葉は聞いたことあっても、内容まではよく知らないという典型的な例でしたね、私にとっては。

これ、何度も見返して覚えないと。

図解のところがわかりやすいと思うんだな。