平成23年度 経営工学部門 IV-18PR含む
問題
管理図に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① シューハート管理図に2σ限界線も示しておくと、2σ限界を超えた打点は、管理外れになりそうであるという警戒として用いることができる。
② 解析用管理図によって工程が管理状態であるとみなすことができ、かつ工程能力が十分であるならば、管理限界を延長して管理用管理図に移行してよい。
③ 不適合品率( \(p\) )、不適合品数( \(np\) )、不適合数( \(c\) )又は単位当たりの不適合数( \(u\) )を管理するための管理図は、計数値管理図である。
④ 標準値が与えられていない場合の管理図の目的は、管理特性の統計量、例えば\(\bar X\)、\(R\)などの観測値が、偶然原因だけに起因するばらつきよりも大きくばらついているかどうかを調べることである。
⑤ 管理図における合理的な群とは、グループテクノロジーの手法を適用して構成された管理ロットである。
解答
正解は 5 になります。
管理図は、製造プロセスやサービスの品質を監視するためのツールです。これにより、プロセスが安定しているか、または問題があるかを判断できます。
各選択肢について説明します。
1.シューハート管理図と2σ限界線
- シューハート管理図は、プロセスの変動を監視するための基本的なツールです。2σ(シグマ)限界線は、通常の変動範囲を示し、それを超えると異常と判断します。これは正しい記述です。
2.解析用管理図
- 解析用管理図は、工程が管理状態であるかどうかを判断するツールで、工程能力が十分でない場合に使用されます。これも正しい記述です。
3.不適合品数や不適合率の管理図
- 不適合品率( \(p\) )、不適合品数( \(np\) )、不適合数( \(c\) )、または単位当たりの不適合数( \(u\) )を管理するための計数管理図について述べています。これも正しい記述です。
4.標準値が与えられていない場合の管理図
- 管理特性の統計量を調べるために使用します。標準値がない場合でも、原因調査に役立ちます。これも正しい記述です。
5.グループテクノロジーと管理ロット
- グループテクノロジーは、類似した部品やプロセスをまとめて効率化する手法ですが、管理図とは直接関係ありません。管理ロットは、生産や品質管理における一まとまりの単位であり、グループテクノロジーとは異なる概念です。この記述が不適切です。
したがって、最も不適切な記述は選択肢5です。管理図とグループテクノロジーは異なる考え方なので、この選択肢が誤りとなります。
感想
いや~、これわかりませんでした。
それよりもこのワードプレスで\(\bar X\)、\(R\)ってどう書くのよ、というのに時間費やしました(笑)
MathJax-LaTeXというプラグインを使えば良かったのです。
このへん、ショートコード一覧をどこかに保存しておかなくては。