問題
需要予測に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 移動平均法は、過去の任意の数の観測値を需要量の予測値として用いる。具体的には、新しい観測値が得られるたびに、最も古い観測値を除去し、新しい観測値を入れて新しい平均が計算される。
② 傾向変動とは、時系列データに現れる長期間の増加あるいは減少パターンを指している。
③ 不規則変動は、一般に多くの要因が複合され、説明が困難な偶発的な変動となされる。
④ 指数平滑法における係数αが1に近い値のとき、新しい予測値は直近の観測値が重視される。
⑤ 循環変動は、季節、月、曜日などの季節要因に影響されて時系列データに現れる固定周期で上昇と下降を繰り返すパターンを指している。
解答
正解は 5 になります。
需要予測とは、将来の需要量を予測することです。これは企業が生産計画や在庫管理を行う上で非常に重要です。
それでは、各選択肢を順番に見ていきましょう。
① 移動平均法について:
これは正しい説明です。例えば、過去3か月の売上データを使って来月の売上を予測する場合、新しいデータが入るたびに最も古いデータを外して新しい平均を計算します。
② 傾向変動について:
これも正しい説明です。例えば、人口増加に伴って年々売上が増加していくような長期的な変化のことを指します。
③ 不規則変動について:
この説明も適切です。例えば、突然の災害による需要の変化など、予測が難しい偶発的な変動のことを指します。
④ 指数平滑法について:
この説明も正しいです。指数平滑法は過去のデータに重み付けをして予測を行う方法で、αが1に近いほど最新のデータを重視します。
⑤ 循環変動について:
ここに誤りがあります。循環変動と季節変動を混同しています。
正しくは以下のようになります:
- 循環変動:数年単位で繰り返される景気の波など、長期的な周期で変動するパターン
- 季節変動:1年以内の周期(季節、月、曜日など)で繰り返される変動パターン
図で表すと以下のようになります:
したがって、正解は⑤となります。循環変動と季節変動を混同している点が不適切です。
この問題は、需要予測において重要な各種変動パターンの理解を問うています。実際のビジネスでは、これらの変動要因を適切に分析し、より精度の高い需要予測を行うことが重要です。
感想
これは知りませんでしたが、問題を読んでいて、⑤で違和感がありましたので正解!
やっぱり季節ものだったのですね。
こういうやつで点を取っていかねば!
もちろん理解することによって日常の業務で活かせるシーンも多くなりますよね!!