問題
IV-12 サーブリッグ分析に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① “つかむ”は第1類の基本動作に含まれる。
② 第2類の基本動作は、第3類の基本動作に先行する動作である。
③ 改善の着眼点として、サーブリッグ分析では動作を3つに大別している。
④ 第3類の基本動作は、作業を行わない動作要素である。
⑤ 下記記号は、”運ぶ”の基本動作を表している。


解答
正解は 2 になります。
サーブリッグ分析とは
サーブリッグ分析(Therblig分析)は、作業現場で人間が行う動作を18種類の基本動作要素(サーブリッグ)に分解し、それぞれの動作を詳細に分析することで、作業の無駄を発見し、効率化や改善につなげる手法です。
サーブリッグは有用度や性質に応じて、第1類(作業に必要な動作)、第2類(補助的・遅延的な動作)、第3類(作業に寄与しない動作)の3つに大別されます。
各選択肢の詳細解説
① “つかむ”は第1類の基本動作に含まれる。
解説
「つかむ(Grasp)」は、サーブリッグ分析における第1類の基本動作です。
第1類は作業に直接必要な動作であり、「つかむ」「運ぶ」「使う」「組み合わせる」などが含まれます。
→ 正しい記述です。
② 第2類の基本動作は、第3類の基本動作に先行する動作である。
解説
第2類の基本動作は「探す」「選ぶ」「考える」など、作業を補助する動作や遅延的な動作で、できるだけ排除・削減すべきものです。
一方、第3類の基本動作は「保持」「遅れ」「休む」など、作業に寄与しない動作です。
第2類の動作が必ず第3類の動作に先行するわけではなく、両者は性質も目的も異なります。
→ 不適切な記述です。
③ 改善の着眼点として、サーブリッグ分析では動作を3つに大別している。
解説
サーブリッグ分析では、動作要素を第1類(作業に必要)、第2類(補助的・遅延的)、第3類(作業に寄与しない)の3つに大別し、それぞれに対して改善の優先順位を考えます。
→ 正しい記述です。
④ 第3類の基本動作は、作業を行わない動作要素である。
解説
第3類は「保持」「遅れ」「休む」など、作業をしていない状態や無駄な動作を指します。
これらは排除すべき動作です。
→ 正しい記述です。
⑤ 下記記号は、“運ぶ”の基本動作を表している。

解説
サーブリッグ記号で上記の記号は「運ぶ(Transport)」の動作を表します。
サーブリッグ分析では各動作に記号が割り当てられており、「運ぶ」は代表的な動作記号の一つです。
→ 正しい記述です。
まとめ:問題の要点
- サーブリッグ分析は、作業を18種類の基本動作に分解し、無駄を可視化して改善する手法。
- 動作は第1類(作業に必要)、第2類(補助的・遅延的)、第3類(作業に寄与しない)に分類される。
- 第2類の基本動作が第3類の動作に必ず先行するという関係性はなく、この記述は誤りである。
サーブリッグ分析の動作分類
第1類 (作業動作):
- 必要な動作で、実際に作業を行うための動作です。
延ばす
つかむ
運ぶ
放す
位置を決める
使用する
組み立てる
分解する
第2類 (補助動作):
- 作業を補助するための動作です。
探す
選ぶ
調べる
考える
用意する
第3類 (無駄な動作):
- 作業に直接寄与しない無駄な動作です。
見出す
つかみ続ける
避け得ぬ遅れ
避け得る遅れ
休む
サーブリッグ分析の記号
Wikipediaからいただきました。

感想
サーブリッグ分析、記号がたくさんありますねえ。
しかも第一類から第三類まで。
これは覚えきれないな・・・・。
今の所実務でも出てきていないのですが、出てきたらこのページで学習し直そう。