問題
IV-19 製品Aの品質特性は,標準偏差未知の平均値50の正規分布に従っていた。
工程変更により,サンプルを採取したところ,平均値が52、標準偏差が3であった。
工程変更により平均値が変化したかどうかを検定するとき、検定に用いる統計量の分布として、最も適切なものはどれか.
① ポアソン分布
② 正規分布
③ t分布
④ χ²分布
⑤ F分布
解答
正解は 3 になります。
まず、この問題で重要なポイントは以下の通りです:
- 元の製品Aの品質特性は平均値50の正規分布に従っていました。
- 標準偏差は未知でした。
- 工程変更後、新しいサンプルの平均値は52、標準偏差は3になりました。
- 私たちは平均値が本当に変化したかどうかを確認したいのです。
それでは、各選択肢を見ていきましょう。
① ポアソン分布
ポアソン分布は、ある一定時間内に起こる事象の回数を表す分布です。この問題では製品の品質特性を扱っているので、適切ではありません。
② 正規分布
正規分布は、多くの自然現象や社会現象を表すのに使われる重要な分布です。この問題でも製品の品質特性が正規分布に従っていると言及されています。しかし、これだけでは不十分です。
③ t分布
t分布は、正規分布に従う母集団から得られたサンプルの平均値を扱う際に使用されます。特に、母集団の標準偏差が未知の場合に適しています。この問題では元の標準偏差が未知なので、t分布が最も適切です。
④ χ²分布
χ²分布は、主にデータのばらつきや分散を分析する際に使用されます。この問題では平均値の変化を検定したいので、適切ではありません。
⑤ F分布
F分布は、2つの分散を比較する際に使用されます。この問題では平均値の比較が目的なので、適切ではありません。
図解:
元の分布 新しい分布 (σ未知) (σ = 3) | | | | | | | | ---+--- ---+--- 50 52
結論:
正解は③ t分布です。なぜなら:
- 元の分布が正規分布に従っている
- 母集団の標準偏差が未知
- サンプルの平均値を使って検定を行う
これらの条件が揃った場合、t分布を使用して平均値の変化を検定するのが最も適切です。t分布を使うことで、サンプルサイズが小さい場合でも、より正確に平均値の変化を判断することができます。
感想
この問題、ワタクシは不正解でした。
F分布はつい先日出てきましたよね。
χ²分布も出てきていました。
しかし。t分布しらなかった・・・・。
もっとしっかり覚えていこう!
このブログの検索機能を充実させてあらゆる問題に対応できるようにせねば!!
平成24年度 経営工学部門 IV-18
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