問題

IV-27  製品の販売価格が150円/個、単位当たり変動費が77円/個、工場の賃料が800,000円、倉庫の賃料が300,000円のとき、損益分岐点における売上数量に最も近い値はどれか。

① 4,100個

② 5,300個

③ 6,800個

④ 11,000個

⑤ 15,000個

解答

正解は 5 になります。

損益分岐点とは?

まず、損益分岐点について理解しましょう。損益分岐点とは、売上高と総費用が等しくなる点のことです。つまり、利益も損失も出ていない状態を指します。

問題の解き方

この問題を解くには、以下の手順で進めます。

  1. 固定費を計算する
  2. 単位当たりの限界利益を計算する
  3. 損益分岐点の公式を使用する

1. 固定費の計算

固定費は、生産量に関係なく発生する費用です。この問題では:

工場の賃料 + 倉庫の賃料 = 800,000円 + 300,000円 = 1,100,000円

2. 単位当たりの限界利益の計算

限界利益とは、売上から変動費を引いた額です。

単位当たりの限界利益 = 販売価格 – 単位当たり変動費
= 150円 – 77円 = 73円

3. 損益分岐点の公式を使用

損益分岐点における売上数量の公式は:

損益分岐点数量 = 固定費 ÷ 単位当たりの限界利益

数値を代入すると:
1,100,000円 ÷ 73円 = 15,068.49…

小数点以下を切り上げると、15,069個となります。

結論

選択肢の中で最も近い値は⑤の15,000個です。

図解

以下の図で視覚的に理解を深めましょう:

売上高・費用 ^ | 売上線 | / | / | / | / | / 総費用線 |/ |-----------> 販売数量 0 15,000個

この図では、売上線と総費用線が交わる点が損益分岐点となります。その点に最も近いのが15,000個です。

まとめ

経営工学では、このような分析を通じて企業の収益構造を理解し、経営判断に活かします。損益分岐点を知ることで、最低限必要な売上数量がわかり、事業の採算性を判断する重要な指標となります。

感想

このあたりは地道に計算していくしかないですね。

たまたまこのへんは知っていたので正解でした。

固定費をどう扱うか、問題によって変わっていったらなんか難しくなりそうな気がする・・・・。

今回はシンプルでしたが!!