問題
Ⅲー7 運搬活性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 運搬活性とは、運び出しやすさ、動かしやすさといった対象品の移動のしやすさのことで、単に活性ともいう。
② 運搬活性は、バラ置き、箱入り、パレット置き、車上、そして移動中の順に高くなる。
③ 箱入りの運搬活性示数は3である。
④ 平均活性示数分析は、分析対象の工程系列における平均活性示数を求め、現状把握並びに改善の方向を検討するものである。
⑤ 活性図表分析は、活性示数の変化を工程順に表した図表を作成し、問題点を把握するために用いる。

解答
正解は 3 になります。
問題の概要
運搬活性(Material Handling Activity)とは、モノの移動効率を評価するための重要な指標です。
生産現場や物流センターにおいて、モノを動かす際には「持ち上げる」「まとめる」「運ぶ」といった動作が必要になりますが、これらの動作が少なければ少ないほど「活性が高い」と判断されます。
具体的には、モノがどのような状態で置かれているかを「活性示数」という0から4までの数値で定量化します。
- 指数0(バラ置き): 床に直接バラバラに置かれている状態。持ち上げる前にまとめる動作が必要です。
- 指数1(箱入り): コンテナや袋にまとめられている状態。持ち上げる動作が必要です。
- 指数2(パレット置き): 枕木やパレットに乗っている状態。フォークリフト等ですぐに持ち上げられます。
- 指数3(車上): 台車やコンベヤに乗っている状態。力を加えればすぐに移動できます。
- 指数4(移動中): すでに動いている状態。
経営工学(IE)においては、この活性示数を高めることで、無駄な荷役作業を排除し、リードタイムの短縮やコスト削減を目指します。
各選択肢の詳細解説
① 運搬活性とは、運び出しやすさ、動かしやすさといった対象品の移動のしやすさのことで、単に活性ともいう。
この記述は適切です。
運搬活性の本質は、次に移動させるために必要な手間の少なさを指します。
現場では「活性」と略して呼ばれることが一般的であり、物流改善の基本的な考え方の一つです。
② 運搬活性は、バラ置き、箱入り、パレット置き、車上、そして移動中の順に高くなる。
この記述は適切です。
前述の通り、活性示数は「バラ置き(0)」<「箱入り(1)」<「パレット置き(2)」<「車上(3)」<「移動中(4)」の順で定義されており、右に行くほど移動に移るための付随作業(荷役作業)が減少します。
③ 箱入りの運搬活性示数は3である。
この記述は不適切です。
「箱入り(容器入れ)」の状態の運搬活性示数は 1 です。
活性示数3は「車上(台車などに載っている状態)」を指します。
したがって、本問の正解はこの選択肢となります。
④ 平均活性示数分析は、分析対象の工程系列における平均活性示数を求め、現状把握並びに改善の方向を検討するものである。
この記述は適切です。
各工程の活性示数の平均値を算出することで、そのライン全体の荷役効率を評価します。
一般的に平均活性示数が低い場合は、パレット化や台車の導入などの改善策が検討されます。
⑤ 活性図表分析は、活性示数の変化を工程順に表した図表を作成し、問題点を把握するために用いる。
この記述は適切です。
横軸に工程順(または時間軸)、縦軸に活性示数をとったグラフを作成することで、どの工程で活性が下がり、停滞が発生しているかを視覚的に明確にできます。
追加解説
実務における「運搬活性」の向上は、マテリアルハンドリング(マテハン)の基本です。
例えば、床に直接置かれた段ボール(指数0)を、キャスター付きの台車(指数3)に変更するだけで、作業者の腰痛予防や作業時間の短縮に直結します。
また、近年では自動搬送車(AGV)や自律走行搬送ロボット(AMR)の導入により、常に「移動中(指数4)」に近い状態を維持する高度なシステム構築が進められています。
まとめ
- 運搬活性とは、モノを移動させる際の手間の少なさを表す。
- 活性示数は0(バラ置き)から4(移動中)までの5段階で評価される。
- 箱入りの活性示数は 1 であり、3(車上)ではない。
- 平均活性示数や活性図表を用いることで、物流のボトルネックを特定できる。
感想
今日は正解でした。
この問題も懐かしいな。こんな概念があるのか!って凄く新鮮でした。

だいぶ馴染んできたとはいえ、ワタクシにはまだまだ専門外の分野。
もっと学習して、しっかり合格を目指します!