問題

MRPに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① MRPは、生産計画情報、部品構成表情報及び在庫情報に基づいて、資材の必要量と時期を求める生産管理体系である。

② 部品構成表には、部品の親子関係の連鎖を木構造で示したツリー型と、表形式で示したストラクチャ型がある。

③ MRPⅡは財務計画の業務領域が含まれており、MRPより対象となる業務領域が広い。

④ 独立需要品目とは、受注又は予測に基づいて、その必要時期又は必要量を決定する品目である。従属需要品目とは、独立需要品目又は上位の需要から算定される品目である。

⑤ MRPシステムでは、タイムフェイズされた計画対象期間を設定し、これを単位にすべての生産、調達活動の計画、実施、統制を行う。

解答

正解は 2 になります。

MRPとは「Material Requirements Planning(資材所要量計画)」の略で、生産に必要な材料や部品をいつ、どれだけ用意すればよいかを計算するシステムです。

それでは、各選択肢を順番に見ていきましょう。

① 正しい説明です。MRPは、生産計画、部品構成表、在庫情報を使って、必要な資材の量と時期を計算します。

③ 正しい説明です。MRPⅡはMRPの進化版で、財務計画も含めたより広い範囲の業務を扱います。

④ 正しい説明です。独立需要品目は顧客の注文や予測から直接決まる製品で、従属需要品目はそれらの製品を作るために必要な部品などを指します。

⑤ 正しい説明です。MRPシステムでは、計画期間を細かく分けて(タイムフェイズ)、その単位ごとに生産や調達の計画を立てます。

② ここに誤りがあります。部品構成表(BOM: Bill of Materials)の種類で木構造で示すものはツリー型、ストラクチャ型です。

表形式で示すものはサマリ型となります。

ツリー型(またはストラクチャ型):
製品の構成をツリー形式の階層構造で表現します。
部品の親子関係や組み立て順序が視覚的に把握できます。
中間工程や中間部品を細かく定義できます。

 A001 完成品 ├── B001 部品1 (2個) └── B002 部品2 (1個) └── C001 部品3 (3個)

サマリ型:
製品に必要な部品や原材料の所要量を一覧表形式でまとめます。
製品ごとに必要な部品の総数を簡単に把握できます。

レベル部品コード部品名数量
0A001完成品1
1B001部品12
1B002部品21
2C001部品33

ツリー型(ストラクチャ型)は生産管理に適しており、各工程での部品使用状況や組み立て順序を把握するのに役立ちます。
一方、サマリ型は部品調達や仕様変更が頻繁な製品に適しています。

感想

解説で間違ってるものが出てきて、ちょっと焦りました(笑)

ツリーはそりゃ木ですよねえ。表だ、って解説出てきて驚きましたよ。

これは引っかけですねえ。

BOM構造はある程度学んだのですが型名までは知らなかったです・・・。