平成24年度 経営工学部門 IV-6PR含む
問題
IV-6 運搬活性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 運搬活性とは、対象品の移動のしやすさのことである。つまり、対象品を移動するために必要な取扱いの手間をいい、対象品の置かれている状態によって決まる。
② バラ置きの対象品を移動する場合には、(1)まとめて、(2)起こして、(3)持ち上げて、(4)移動するという4つの手間がかかる。
③ 平均活性示数分析における平均活性示数は、
平均活性示数 =\( \frac{停滞工程数}{停滞工程の活性示数の合計}\)
で示される。
④ 活性図表分析は、活性示数の上がり下がりを工程順に並べた図表を作成し、どこが悪いかを見つけるのに用いる。
⑤ 平均活性示数の評価として、平均活性示数の数値が0.5未満の場合は全般的にバラ置きが多いといえる。
解答
正解は 3 になります。
この問題は経営工学における運搬活性に関する知識を問うものです。順を追って解説していきましょう。
運搬活性とは
運搬活性とは、物を動かしやすさを表す指標です。簡単に言えば、ものを運ぶときにどれだけ手間がかかるかを示すものです。
選択肢の解説
①正しい説明
この説明は正確です。運搬活性は、物をどのように置いているかによって決まります。例えば、きちんと箱に入っているものは運びやすいですが、バラバラに置かれているものは運びにくいですね。
②正しい説明
バラ置きの物を運ぶ際の4つの手順を正確に説明しています。これは運搬活性が低い状態を表しています。
③不正確な説明(正解)
この説明には誤りがあります。正しい平均活性示数の計算式は以下のとおりです:
平均活性示数 = \( \frac{停滞工程の活性示数の合計}{停滞工程数}\)
つまり、分子と分母が逆になっています。
④正しい説明
活性図表分析の目的と方法を正確に説明しています。この分析は、どの工程で運搬効率が悪いかを視覚的に理解するのに役立ちます。
⑤正しい説明
平均活性示数の評価基準を正確に説明しています。0.5未満という数値は、多くの物がバラ置きされていることを示しています。
図解:平均活性示数の計算例
以下の表で、平均活性示数の計算例を示します:
工程 | 活性示数 |
---|---|
A | 0.2 |
B | 0.4 |
C | 0.6 |
D | 0.8 |
平均活性示数 = (0.2 + 0.4 + 0.6 + 0.8) / 4 = 0.5
この例では、平均活性示数が0.5ちょうどになっています。これは、バラ置きと整理された状態が混在していることを示しています。
まとめ
運搬活性は、物流や生産管理において重要な概念です。物の置き方や運び方を工夫することで、作業効率を大きく改善できます。選択肢③の計算式の誤りに注意しましょう。
感想
なるほど・・・・。
まったくわかりませんでした。
確かに箱に入っているものと、床にバラ置きされているものでは運びやすさが違いますね。
これ、忘れそうだからまた後日見直そう。