問題

IV-4 ある作業を観測し、レイティング係数110%、余裕率15%(外掛法)で標準時間を求めると190DMとなった。観測時間として最も近い値はどれか。

① 147DM ② 150DM ③ 182DM ④ 240DM ⑤ 246DM

解答

正解は 2 になります。

問題の基本概念

まず、この問題で使われている重要な用語を説明します。

観測時間: 実際に作業を行っている時間を測定した値
レイティング係数: 作業者の熟練度や作業速度を考慮する係数
余裕率: 疲労回復や個人的な時間などを考慮する係数
標準時間: 平均的な作業者が通常の条件下で作業を行うのに必要な時間

計算方法の解説

この問題では、標準時間から観測時間を求める逆算が必要です。計算の手順は以下の通りです:

  1. 余裕率の影響を取り除く
  2. レイティング係数の影響を取り除く

具体的な計算

標準時間が190DMであることがわかっています。これを基に計算していきます。

1.余裕率の影響を取り除く:

  • 余裕率15%(外掛法)なので、190DMを1.15で割ります
  • 190 ÷ 1.15 ≈ 165.22DM

2.レイティング係数の影響を取り除く:

  • レイティング係数110%なので、165.22DMを1.10で割ります
  • 165.22 ÷ 1.10 ≈ 150.20DM

結論

計算の結果、観測時間は約150.20DMとなりました。選択肢の中で最も近い値は②の150DMです。

したがって、正解は②の150DMとなります。

補足説明

この問題では、DMという単位が使われています。DMは「デシマル・ミニット」の略で、1分を100等分した時間単位です。1DM = 0.6秒です。

経営工学では、作業の効率化や標準化を図るために、このような時間分析が重要です。実際の作業時間(観測時間)から、様々な要因を考慮して標準的な作業時間(標準時間)を設定することで、生産性の向上や作業計画の立案に役立てることができます。

感想

レイティング係数とかの考え方は過去にも出てきていますね。

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平成23年度 経営工学部門 IV-2問題ある作業の観測時間が120DM、レイティング係数110%、余裕率20%(外掛法)のとき、この作業の標準時間……

だから正解だろう!と思われていましたがはい、計算方法忘れていました・・・。

もういい加減覚えよう。

しかしこれ、本番の試験の際はどうすればいいの?

暗算?

と思ったら。

四則演算の出来る電卓は持ち込み可なのだそうです。

関数電卓はNG!

あらかじめ準備いておいて、手に馴染ませるのもありですね。